セッターに届ける ページ3
貴「レシーブチーム！」
「お願いします！！」
日向くんが、緊張した面持ちで叫ぶ
貴「いいね！声出して、体あっためる！
まず、君達はスパイクとブロックがお仕事内容だ！
だがしかし！その仕事をするためにはレシーブをしないと出来ない！」
「たしかに…！」
「そりゃそうでしょ…」
貴「当たり前じゃんって思った蛍君。それが出来てないのが貴方がた！
みんなが一朝一夕じゃできないって言ったの気にしてる？
できない人が圧倒的に多いけど、出来る人もいるんだよ！そのできる人に君たちはなれる！
なぜなら私が居るから！！」
「おぉー！！たしかに！！」
「……」
蛍君は面倒だなと言うような顔で私を見る。
貴「さぁ、精神的なことはこれで、おしまいね。
技術面だけど、このチームは腰の使い方が甘い。上手い人の手しか見てないでしょ。もっと足先から顔の角度まで全て真似すること。
例えば、西谷くんや、澤村くんは腰の位置から格段に低い。これはバスケでもそうだけど、重心を低くすればボールの力に負けるなんてことは、まずない。
次にボールを腕のどこに当てるか。まだ定ってないでしょ。
はい、腕出して。」
レシーブの体勢を取らせる
やっぱり高校一年生だ。
重心を支える、主に下半身の筋肉が欲しい所…
腕はなるだけ平らにして、ボールを一定方向に返せるようにしないといけない。
貴「…はい！まずはそのポーズが瞬時にできるようにすること。
キツイよね。でも今のうちからやってれば試合中も筋トレしてるのと一緒だから。一石二鳥！ね！
少しでも、変なことしたら怒鳴りにくるよ。どこにいても。"聞こえる"からね！」
レシーブ練チームの背中には冷や汗が滴っていた
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作者名：ちなつん | 作成日時：2022年4月29日 18時
