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あの頃に戻りたい ページ17





オッパの微笑みが天使なら


リョウクくんのオーラはまるで悪魔に近くて。



誰も近寄れない空気を纏っていた…………




ピーピー


と時間差で鳴り出すオーブンの音


リョウクくんは一つひとつ開けては
シフォンを取り出し
キッチン台に型ごと叩き
ひっくり返す


何度見てもキレイな手捌き



「お疲れ。
バイト代、上乗せするから
もう少し付き合ってやって。」


とオッパがコーヒーカップを渡してくれた。



微妙なトライアングルな立ち位置。




ふと脳裏に浮かんだのは
お母さんの笑顔。


いつも甘い匂いがするお母さんに
くっつくのが好きだった。


今日は、その匂いがリョウクくんからするんだから
緊張しすぎてコーヒーの味すらしない




「そういや、卒業したらどうすんの?」


RW「まだ決めてない。」


「ウチくるか?」


RW「ヒョンは人使い荒いからムリ」


「何だそれ(笑)」




多分
オッパが気を遣ってくれたんだよね



私が固まっていること
お見通しだもんね。



RW「ねぇ、」



その言葉は私に向けたもの?



ゆっくり顔を上げると
バッチリ目が合う。



RW「なんで今頃?」



「あっ、えっと。

本当はもっと早く、、って思っていたんだけど……」



RW「何?」



「お母さんが、まさか、亡くなるとか思わなかったし。

お父さんと2人で頑張って生きてくのに必死で
お菓子の存在なんて忘れてた。


だけど
次はお父さんが………病気になって


お父さんまで失いたくないから
あのお母さんのシフォンを食べたら
元気になってくれるかな。って


あっ、、馬鹿げてるよね、私(笑)


ごめんなさい………巻き込んで」



どこまで伝わったかなんてわからない
何を言ったかも覚えてない



RW「前に言ったよね?
そんな思いつめた顔して
何がお菓子作り?


バカなの?


だから教えたくないんだけど


負のオーラなんて要らない

楽しめないなら辞めたら?」



コーヒーカップを少し強く置いて
シフォンを型から取り出す。


あっという間に型から外され
ふわふわのシフォンがライトに照らされていた



ケーキナイフを入れて
一切れ皿に盛り付けると



RW「食べたら?」



「あ、ありがとう」



私は3つのシフォンを次々と口に入れた



「んっ、、、」



私の手が止まったのを見て
オッパがそっとナイフで切って口に運ぶ。





「おばさんの味………」




うん。って頷くのに必死で
手が震える私を見て
リョウクくんは
その場を離れた

丸字のレシピ→←真夜中。甘い匂いに包まれて



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設定タグ:リョウク , SUPERJUNIOR , Ryeowook   
作品ジャンル:恋愛
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向日葵(プロフ) - りんさん» りんさん、更新してのコメントとても嬉しかったです!ありがとうございます♫ (5月8日 23時) (レス) id: 4d592b0c8d (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 向日葵さん更新ありがとう^^ (5月7日 19時) (レス) @page20 id: ad9fb4057b (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさん、ご無沙汰しています!お元気ですか?大好物〜嬉しい\(^o^)/ドSリョウク、頑張ります♫ (2022年3月6日 19時) (レス) id: 4d592b0c8d (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - はい、いただきました。リョウクちゃんの「バカなの?」大好物です(笑) (2022年2月13日 2時) (レス) @page9 id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向日葵 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/sjkorabolist01/  
作成日時:2020年12月31日 22時

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