＊4＊ ページ36
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休憩のサービスエリア。
「はい。お疲れさま。」
先生から差し出されたのは
コーヒーだった。
ぶっきらぼうに受け取ると
熱さも確認せず飲んだ。
外は寒いのに体は暖かい。
ボーッと。
景色を眺めていると
「私ね………子どもの頃から車が好きで。」
「はい？」
何？
このタイミングで何の話？
「乗るのも触るのも好きでね
女だけど車の仕事がしたくて……………
念願の教官になって
何人も卒業生を見送って
順調な毎日だったんだけど………」
何となく。
言葉が詰まってきた気がして
ふと隣を見ると
コーヒーを握る手に力が入っていて
いつもとは違う弱々しい目。
「ちょうど一年前…………
リョウクくんと同じ高校生だった彼を
教える事になって
飲み込みも早くて
あっという間に免許を取って。
卒業する日にね。
「お金を貯めて車を買ったら
先生をドライブに誘うから待ってて。」
って言ってくれたの。
私には若い生徒がほとんどつかないから
何気ない一言が嬉しくて………………
楽しみにしてるね。って言ったのに
たまたま高速を運転したあの日。
雪の影響でスリップ事故が多くて
交通情報も頻繁に出ていたんだけど。
ハンドルをとられてね
ホントに一瞬だった。
車がガードレールにぶつかって…………………」
その先は嫌でも予想できた。
だから、敢えて聞かなかった
「人の命ってあっけないね。
これから未来ある青年だったのに(笑)」
最後の笑いは
笑うしかなかったんだろう。
「だから、笑わないの？
だから、近寄りがたい空気を出してるの？」
そうよ。⎯⎯⎯⎯⎯
そう言って
「私が教えられることはただ一つ。
一秒先、一分先は誰にもわからないから。
だから、怖くても近寄りがたくてもいい。
きちんと教えたい。
私ができることは何でもしたいの。
もう、イヤだから…………
あの子みたいに悲しい運命を繰り返したくないの。」
ふぅ。⎯⎯⎯⎯
そう言って溜め息を溢して
「天気が悪くなる前に帰ろう、
さぁ、集中して運転しなさい。」
不思議なことに。
帰りはあんなにイヤだと思っていた気持ちも薄れ
ほんの少しだけ
先生の氷みたいな空気が溶けた気がした。
やっと
教習所に着いた時。
「お疲れさま。
あと少し頑張ってね。
リョウクくんなら大丈夫。」
珍しく優しい言葉ばかりに
戸惑ってしまった
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向日葵(プロフ) - やーさんさん» いつも温かいお言葉ありがとうございます(*^_^*)完結するなら全員で幸せな結末にしたくて書きました♪楽しんで頂けたら嬉しいです！これからもどうぞお付き合い下さいね(*^ー^)ノ♪ (2019年7月22日 13時) (
レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
やーさん(プロフ) - こんにちは。久しぶりにお話しを読む時間ができて。一気に楽しませていただきました〜(*^-^*)SJの和気あいあいとした楽しい雰囲気を感じられて嬉しかったです！ギュの帰還の時の感激もよみがえりました！いつも素敵な作品をありがとうございます(*^▽^*) (2019年7月19日 10時) (レス) id: 35f5208f21 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - りんさん» わぁ〜嬉しいお言葉｡:+((*´艸`))+:｡いつもありがとうございます☆感謝です(*^_^*) (2019年7月14日 7時) (レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 向日葵さんありがとうございます。ほのぼのしました。うんやっぱSJは、こうじゃなきゃ(o^^o) (2019年7月14日 6時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - りんさん» やっぱりSJは、こうでなくちゃ！(笑)そんな思いを込めて書きました(*^_^*)伝わるといいな♪ (2019年7月14日 6時) (レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：向日葵
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/sjkorabolist01/
作成日時：2017年5月1日 18時
