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繋いだ手を引かれて部屋に戻ると、そのままソファーに座らされて
「どこか痛いところは?ケガは大丈夫?」
私の顔、腕や膝を確認しながら声をかけてくれたけど、表情は険しくてリョウクくんの本心が読み取れない
「ゴメン……悪いけど、シャワーしてきてくれない?アイツに触られた体だと思うと腹立つから」
私は、さっきの出来事を思い出し、リョウクくんに言われた通りシャワーを浴びる
洗っても洗っても………
触られた感触を体が覚えていて、力任せに擦り続けた
「ヌナ…………」
浴室の磨りガラスに映るシルエット
「逆上せてない?ここに水置いとくから」
カタン。
グラスの音だけが聞こえリョウクくんの姿は見えなくなった
キッチンに行くと、料理が完成していて
「ほらっ、座って?」
いつもの場所を指さす
ゴメン、有り合わせだけど………
そう言いながら運ばれてきたのはオムライスとスープ。
「リョウクくん、美味しい!」
「よかった。食べたら寝なよ。」
思わず時計を見ると、まだ20時前。
私がリビングにいたら迷惑?
私とは喋りたくない?
また負の考えばかりで、ズキンと痛む胸の奥。
もう、勇気は出ない…
食事の片付けをしてから部屋に戻ったけど、やっぱり気になるリョウクくんのこと。
私はリビングに戻り、お風呂から上がるリョウクくんをじっと待った
濡れた髪の毛をタオルで拭きながらリビングに入ってきたリョウクくんに
「リョウクくんっ、あのねっ…」
私は勢いで、何であのとき私の居場所がわかったのかを聞いた。
「最近、なんかギスギスしてたから、一緒に買い物に行ってご飯を作って仲直りしようと思って定時に終わるヌナを迎えに行ったんだ。そしたら、後ろからアイツがヌナを捕まえて消えたから追いかけたら……案の定の光景だった。だから、無防備過ぎるんだ!もっと警戒しろよ!」
リョウクくんの言葉が突き刺さり涙が溢れると
ほらっ、こんな傷になって…………
唇の端が切れてかさぶたになった場所を指でなぞり
「消毒しよっか………」
傷口をリョウクくんの舌がぺろっと舐め、そのまま唇を塞がれた
それがキスだとわかったのは、しばらくしてから。
唇が熱くて、鼓動が早くて、動けなくなった
「消毒………足りない?(笑)」
私はソファーに倒され、リョウクくんの視線と合う
強くて男らしい目に、体中の力が抜け消毒という名のキスを味わった
「………んっ、はぁっ……」
私の吐息とリップ音、ソファーの軋む音だけが響き渡った
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向日葵(プロフ) - manmaruuさん» コメントありがとうございます(*^_^*)完結した作品を読んでコメントをもらえるとすごく嬉しいです♪リョウクの魅力が伝わりましたか?またよければ他の作品も読んで下さいね( *´艸`) (2019年11月3日 5時) (レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - こんにちは!こちらのリョウクくんにも蕩けさせられました(//∇//)とっても面白かったです(^^)!ありがとうございました!! (2019年11月2日 10時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさん、大満足だなんて…嬉しい!いつか、まゆまゆさんがもっとお腹いっぱいになるようなりょくちゃんを書きたいなー(笑)いつもコメントありがとうございます! (2016年2月13日 21時) (レス) id: 595a038cb0 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - 最後は大好物のナムジャリョウクで大満足です。ありがとうございました。 (2016年2月13日 10時) (レス) id: ed4a5e3eae (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - みうさん» ドキドキしてもらえて嬉しいです!一番幸せな言葉です。次の話も着々と進んでいます。よかったら、またお付き合い下さいね! (2015年12月3日 21時) (レス) id: 595a038cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向日葵 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/sjkorabolist01/
作成日時:2015年10月4日 11時