ーPresentー

＊SM story＊ ページ15

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「ヌナ！Aヌナ！
見てよ！僕さ、免許とれたんだよ！！」


自分の家のように、２階の私の部屋めがけて入ってくる


「もぉ、いつも言ってるでしょ？ちゃんとノックしてよ…」


私の毎回のお決まり文句


だけど、ニコって笑って
「あのねっ！」

って聞く耳持たないし…



「今からデートしよ！僕、運転するから

初めて助手席に乗せるのはヌナって決めてたんだ」


ソンミンは、お隣さん
中学のときに海外から引っ越してきて、言葉や勉強がついていけず、学校を休みがちだったソンミンの家庭教師をしていたのが私。


お隣のお姉さん

ただそれだけ………

のはずが、どうやら本当の姉のように甘えてくるようになった


「ほらっ、ソンミンくん、海外暮らしが長いから寂しいのよ。Aも可愛がってあげなさい」

って親に言われて、すっかり姉弟のように過ごしてきた



「わかった…着替えるから下で待ってて。」


部屋着から服に着替えてメイクをする



「ソンミン…お待たせ。」

下に行くと、私のお母さんと何やらヒソヒソ話してる…


「ソンミンっ！！」

ちょっと大きな声を出すと、ビックリして


「うわっ、ヌナ！いつからいたの！？」


「は？なに？わけわかんない」

ふて腐れ気味の私を


「ごめん…じゃあ、デートしよ？」

って


「だから、デートじゃないでしょ？ドライブのつ・き・そ・い！！」


外に行くと、玄関にあったのは、青い車

「Aヌナ！どうぞ。」


助手席のドアをさっと開けてくれ、エスコート


「じゃあ、ドキドキしちゃうな。出発するよ！」


ソンミンは、喋ることも忘れて、ひたすら運転

私は、そっとラジオを流す

赤信号で止まる度、深呼吸してるから



「可愛い(笑)」

クスッと笑うと、


「だって…Aヌナ乗せるために頑張ったもん」


こういうときの顔

小さいときから、変わらない


感情の起伏が激しかったから、落ち込んだら立ち直るまでに時間がかかって大変だった…


人見知りが激しくて、バリアを張るから友達がなかなかできなかったよね


私に彼氏ができると拗ねたり


彼氏が家に来たのを確認して遊びに来たり



ソンミンに振り回されっぱなし

だけど、一緒に過ごしてきた大事な弟

その弟が免許をとって、一番先に車に乗せてくれた


それだけで、ジーンとして涙が溢れてきた


グスッ

私だって涙もろいのに……………

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