３８話 ページ39
声のした主を振り返る奴ら
私は隙を見てその腕から抜けだした
「飛鷹さん！」
え、“さん”？
まずはそこに驚いた。
そして前を見ると、本当に飛鷹がいた。
飛鷹「お前ら、何をしている？チームの掟を忘れたのか」
「おいおいおい、あんたはもうリーダーじゃないんだぜ？」
飛鷹「唐須…、お前が新しいリーダーってわけか。…………鈴目はどうした」
唐須「あぁ…。あいつなら目障りだったんで追い出したよ。ボコボコにしてね」
飛鷹「てめぇ……！」
唐須「あんたの時代は終わったんだ。お前ら、やれ」
そう言うと唐須は従えていたっぽい三人に、飛鷹を倒すよう指示を出した。
三人は向かっていく。
飛鷹「バカ野郎どもが！！」
円堂・豪炎寺「……っ！？」
あ、あれは………！
飛鷹が三人に向かって蹴り上げたそれは直ではない
振り上げた足により強風ができ、三人を大きく転ばせたのだ。
唐須「役に立たねぇやつらだ…」
唐須はその光景を見た後、手を鳴らし飛鷹に突っかかろうとする
円堂「やめろ。飛鷹は大事なチームメイトなんだ。殴りたいんなら、俺を殴れ」
飛鷹「……キャプテン…！」
唐須の前に円堂が立ちはだかる
円堂「お前もだ飛鷹。やるんだったら俺が相手になる」
飛鷹「…………」
それを横目に、唐須はバイク(チャリ)((に乗った。
唐須「泣いちまったぜ…。今日のところは帰りますよ。だけどこの借りは必ず返すぜ、飛鷹さん」
そう言って彼は去って行った
飛鷹「手荒なことをしてすまなかった」
「飛鷹さん……」
飛鷹は倒れた三人に向かって言う。
………あ、やっぱりあの時の奴らだ。
でも一人足りない。きっとそれがさっき言っていた鈴目なのだろうか。
飛鷹「なんでこんな真似をした」
「仕方……なかったんです」
「自分の敵になりそうな相手を大勢で潰すのが、新リーダーのやり方なんです」
「俺たちも唐須さんのやり方が間違ってるって分かってます！
……お願いです、飛鷹さん。戻ってきてください」
飛鷹「……これはチームの問題だ。俺にはどうすることもできない」
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作者名：桜椿 | 作成日時：2018年5月29日 13時
