１８６話ガゼルside ページ47
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バーン「聞いたか、ガゼル」
ガゼル「まさかあのお方が、ジェネシスにガイアを選ぶとはな」
バーン「ガイアがジェネシスだとは認めねぇ！
雷門に引き分けたお前はともかく、俺は負けちゃいねぇ！」
バーンは歯ぎしりした後
何かを思い付いたように口角を上げ、私のほうを見た。
バーン「どうだ、大暴れしてみる気はないか」
ガゼル「私と組もうということか」
バーン「そんな甘っちょろいもんじゃねぇ。二人であのグランに思い知らせてやるんだよ」
私とバーンで、グランからジェネシスを取ろうということか。
………ならば
ガゼル「いいだろう、その話乗った。
そしてお前には話しておこう。……ジェネシスを共に奪う、チームとして」
バーン「話？」
ガゼル「…………明日香のことだ」
バーン「……！」
“明日香のこと”…というと、バーンの顔色が変わった。
ガゼル「あのお方は明日香を連れ戻せと言った。きっとチームに入れるためだ。
けれど私は、それを阻止したいと思っている」
バーン「……は？何でだよ！明日香が戻ってきて嬉しいのは、お前も一緒だろ！」
ガゼル「バーン。君は口が軽いから、こんなこと言って不安になるが…」
バーン「………何だよ」
私の次の言葉を、バーンは待っている。
ガゼル「明日香は記憶を全て取り戻すと、＿＿＿＿＿」
長い沈黙。
まるで時が止まっているかのように、バーンは固まっていた。
バーン「……それ、本当か？」
やっと口を開いたかと思ったら、まだ半信半疑だった。
ガゼル「あのお方と研崎さんが話しているのを偶然聞いた。
そして記憶を全て取り戻させるとも言っていた」
バーン「どういうことだよ！あの人は明日香をそうしたいのか!?」
ガゼル「わざわざそのために連れ戻す必要もないと思う。
だから私は、そんなことは思っていない」
バーン「じゃあ、どうやって……」
ガゼル「分からない。……だが、私たちがジェネシスになることで
明日香を救えるかもしれないんだ」
バーン「あぁ！それを聞いちゃ、動かないわけにはいかない」
バーンは私の手と合わせた。
「「ネオ・ジェネシス計画をここに発動する！」」
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作者名：桜椿 | 作成日時：2018年5月27日 17時
