１８３話 ページ36
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おばあちゃんの適当電話を切ったあと、私はキャラバンに戻ろうとする。
瞳子「円堂くん、あなたにはGKを辞めてもらうわ」
皆「え！？」
その途中、そんな会話が聞こえた。
円堂にキーパーを辞めさせる…？
もしかしてダイヤモンドダストでのあのプレーを見て、監督は決めたのだろうか。
鬼道もその話に賛成しているらしい。
鬼道「円堂が必殺シュートのために前へ出ることで
相手に得点のチャンスを与えてしまうのなら、それは大きな弱点だ」
明日香「じゃあ、円堂にどうしろって言うんだ」
私は話を聞きながら歩き、鬼道に問う。
鬼道「変わってもらうんだ」
明日香「………変わる？」
鬼道はそう言うと、円堂に向き直り
鬼道「円堂、お前はリベロになるんだ」
円堂「……リベロ！？」
鬼道「ペナルティエリア外での、あのプレーをマスターすれば
お前は攻守共に強くなることができる」
綱海「リベロって、何だ？」
目金「“リベロ”というのは、自由と言う意味のイタリア語で
ディフェンダーとして動きながらも、前に出て攻撃もするプレイヤーのことですよ」
円堂はしばらく考えていた。
円堂「………決めた。俺やるよ。勝つために……強くなるために変わる！リベロに！」
壁山「キ、キャプテンがリベロに〜！」
木暮「何で震えてんだ…？」
壁山「びっくりして、トイレ行きたくなったっス〜！！」
明日香「またかよ…」
円堂がリベロになるという意外性に、誰も反対意見はなかった。
むしろみんなは、見てみたいといった感じだ。
木暮「……で、誰がゴールを守るのさ」
明日香「何を今更。立向居がいるだろ？」
立向居「お、俺ですか！？」
円堂「そうだな！……上手く言えないけど、俺は立向居から可能性を感じる！」
瞳子「私からもお願いするわ、立向居くん」
鬼道「円堂の後継者には、最もふさわしいと言えるだろう」
明日香「……というわけだそうだ」
一之瀬「頼んだぞ、立向居！」
綱海「おもしれぇじゃねぇか！立向居がキーパーになりゃ
このチーム、もっと強くなるんだろ？」
みんなの言葉を聞いて、立向居は固まっていた。
立向居「ありがとうございます！やります、俺！」
円堂「雷門のゴールは任せたぞ！」
立向居「はい！」
こうして雷門に、リベロ円堂とGK立向居が誕生した。
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作者名：桜椿 | 作成日時：2018年5月27日 17時
