９９話 ページ50
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吹雪「まず、俺の名前は“吹雪 アツヤ”。士郎は俺の兄貴だ」
明日香「あ、兄貴!?お前は弟なのか」
吹雪「あぁ、双子のな」
驚いた、まさか吹雪に弟がいるとは。
むしろ吹雪が弟って感じがする…。
明日香「……まさか、お前吹雪に憑いてるのか？」
吹雪「そんな紛らわしい言い方すんな！ま、間違っちゃいないと思うけど…」
どっちだよ((
吹雪「まぁ、世で言う二重人格ってやつだ」
明日香「二重人格？」
賢王(聞いたことはあるが彼奴ら以外にもいたとわな…)
明日香(あぁジキルとハイドは薬だが吹雪たちはなんらかのショックでなったんだと思うが…)
明日香「なるほど、それで入れ替わって試合をしてたのか」
吹雪「そうそう」
明日香「でもなんでそんなことに？何かわけがあって二重人格なんだろ？」
吹雪「………あぁ」
私がそう言うと、吹雪(アツヤも吹雪だしな) は少し下を向いた。
それもさっきより真剣な顔つきになっている。
吹雪「話すって言ったからな。教えてやる」
吹雪は教えてくれた。
試合の帰り、家族と車で帰ってる途中雪崩にあったこと。
その雪崩の影響で、両親と……吹雪アツヤが他界した。
此奴も大切な人が亡くなったんだな…
明日香「…………」
今目の前で私と話しているこいつが、死んでるなんて
信じられなかった。それも、言葉にならない。
吹雪「俺と兄貴は、完璧になるって約束した。
父さんは“士郎とアツヤ、二人揃えば完璧だな”って言ったんだ」
だから吹雪はあんなに完璧を求めて…。
でも確かに、キック力の強い“アツヤ”と
DF能力の高い“士郎”がいれば、かなりの戦力になる。
明日香「だからお前は、無我夢中でボールを蹴ってたのか？」
吹雪「………っ、あのデザームが許せないんだ…！
技もなしに片手で止めやがって！」
吹雪は強く拳を握りしめた。
額に汗もかいている。
……これはまずい方向に行きそうだ。
明日香「落ち着け！」
吹雪は荒々しく立ち、またシュート場に戻ろうとした。
情緒不安定な今のあいつは、相当やばいと感じた。
明日香「士郎！！」
吹雪「………っ！」
“アツヤ”と区別できる“士郎”という名前なら
自我を取り戻してくれるんじゃないかと思った。
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桜椿(プロフ) - 麗奈さん» 麗奈さんありがとうございます！これからも更新頑張っていきます！ (2018年5月19日 1時) (
レス) id: 41bd72d607 (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - この小説とても面白いです！！FGOの主人公の記憶があるなら図太くてお調子者でも面白いですよね。更新楽しみに待ってます！！ (2018年5月18日 14時) (レス) id: 9652533cde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜椿 | 作成日時：2018年5月16日 23時
