７７話 ページ28
祖母「さてと、皆さんにお話することがあります」
明日香が去った後、薫はおもむろに口を開く。
塔子「話って……？」
祖母「もちろん明日香ちゃんのことです」
この言葉に雷門のみんなは少し驚いているようだ。
そのため、辺りが一気に静かになる。
風丸「買いに行かせたのはそのため？」
祖母「えぇ。心配していまいますからね」
大有が薫の座っている車イスを、ベンチ側に置かせて
みんなと向かい合う形になった。
祖母「すぐ帰ってきてしまいますから、手短に。
明日香ちゃんから、自身について何か話したりしましたか？」
鬼道「先ほどキャラバンで……」
鬼道は薫にキャラバンで明日香が話していたことを伝えた。
薫はまるでわかっていたように、頷く。
祖母「分かりました。では、このことを伝えましょう。
7歳から前の記憶がないあの子は、無理に思い出そうとすると激しい頭痛に襲われるのです」
“倒れるほどに”
と言うと、みんなは目を見開いて里美を見る。
吹雪「だから真・帝国学園のとき、気絶してたんだ……」
祖母「えぇ。一応明日香ちゃんにも、このことは伝えています」
赤弓「このことを話したのは、明日香にとって信頼できる仲間であるから。
これから先、明日香に無理をさせないようお願いしたい」
祖母「でも皆さんも無理をしないでくださいね。悲しむのは明日香ちゃんも一緒ですから」
薫の微笑む姿に、みんなは頷く。
円堂「大丈夫です！あいつは仲間だから、みんなで支え合います！」
塔子「あぁ、私だって！」
染岡「ここにいない豪炎寺だって、きっとそう思っている」
風丸「そうだな！」
秋「いつも私たちを助けてくれたんだから、今回は私たちが助ける番ね！」
春奈「はい！役立ってみせます！」
いつだって仲間を優先的に考えてきた明日香。
今ここで、固い絆が結ばれていく。
それは祖母の願いと、ここまで頑張ってきた明日香のおかげ。
祖母はその光景を、いつも笑顔で閉じていた目を開けて見ていた。
祖母「…もう、近いわね……」
赤弓「………そうですか…」
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桜椿(プロフ) - 麗奈さん» 麗奈さんありがとうございます！これからも更新頑張っていきます！ (2018年5月19日 1時) (
レス) id: 41bd72d607 (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - この小説とても面白いです！！FGOの主人公の記憶があるなら図太くてお調子者でも面白いですよね。更新楽しみに待ってます！！ (2018年5月18日 14時) (レス) id: 9652533cde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜椿 | 作成日時：2018年5月16日 23時
