【d！】悪魔に取り憑かれた系幼女lll (ページ40)

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其の名は大悪魔。ページ40

サタンが妖刀を1振りすればそこは半分に割れて灰になっている。うわぁ、と1つ呟けばサタンとチーノはニヤリと笑い一気に切りかかってくる。

『えぇ…どうしましょ。』

zm「何かさ、こう、必殺とかないん？」

『いやない…いや、あるかも。…光刀』

手を出してそう呟けば手には白い光を放つ刀が持たれていた。おー、と自分で出せたことに驚きながらぶんぶんと軽く振る。すると斬撃が壁まで届いて切れ目が出来ていた。

『私強いわ。』

kn「お前それかっこええなぁ！」

『いや自分でも驚いてる』

刀を構え直すとサタンは凄いねぇ、と言って刀を構え直していた。チーノはおにぃ達を相手するらしく先輩と言いながら両手に刀を持ち二刀流で戦い始めた。

『…決着が着くのでしょうかね』

st「そうだねぇ。…きっとそうさ。」

何も言わずに2人で目を合わせてから笑って同時に駆けだした。刀が交わって火花が散った。後ずさりしてお腹を突こうとするが其れも躱されて逆に突かれてしまう。それもギリギリ躱して後ろに下がり握る手に力を込めて横に振る。

『光一閃！』

st「っ！やば、いね」

それが見事に命中しサタンのお腹に真横の線が引かれた。1度下がり深呼吸してからサタンは一瞬で間合いを詰めてきて首を狙って刀が引かれた。

st「即殺斬！」

『う、ぐっ！』

首にはダメージがないものの肩に切り傷が出来て血が流れ出てくる。運良く左肩なので刀を振ることは出来るが左半身に力が入りにくい。何とか立ち直して刀を構える。

『────────』

「────────」

静粛。何方も何も言わずにただただ黙っている。呼吸も聞こえないくらいに静かで周りの音も入らない。
1つ、目を瞑る。
2つ、息を吸う。
3つ──────

『(相手の首を取る！)』

ほんの少しの迷いもなくただ走り出して首を目掛けて真っ直ぐな線を引いた。それと同時にキン、と刀が何かとぶつかる音がした。…手応えはある。どちらかの魂が狩られる、そう確信した。次に聞こえたのは、膝をつく音。

st「ほんと、強くなった、よねぇ」

『…サタン。』

後ろを振り向けばサタンが膝をついてゲホゲホと咳き込んでいた。血が滴っていて真っ赤な血溜まりが出来ている。自分の左手からも血が滴っていて所々には血が着いて道のようになっていた。

st「よく、聞いて？Aちゃん。」

僕の正体。
私は黙って隣に座りこくり、と頷いた。

「…チーノ。」

「はは、っ。やっぱり、勝てないかぁ…」