4日目 ページ5
ご飯を食べ終わり食器を洗っているとAが少し服を引っ張ってお風呂、と呟いた。入ってき、と言えばこくりと頷いてバスタオルを引き摺りながらお風呂場へと向かった。…と思った。
｢…あ？なに？｣
『…おふろ、こわくて…』
｢…はあ？｣
『…まえの、おとうさんに…』
｢……ソファで待っとけ。一緒に入ったる｣
食器を洗いながら言えばAは小さくうん、と言ってバスタオルを抱きしめながらソファに座った。テレビは付けずに足をブラブラと動かしている。よくよく耳をすませば歌を歌っているらしい。
『____きっとあしたは、いいてんき』
｢…なんの歌？｣
『…にじ、って…うた。』
｢へえ。…いい歌やん。中々上手いな｣
『！ありがと、う』
｢…ほら、風呂いくぞ｣
真顔の割には目をキラキラさせながらお礼を言われて戸惑ってしまう。そっぽを向きながら風呂場に向かえばその後ろをついてくる。脱衣場で脱ごうとした時にハッとしてしまった。
｢…(一緒に入って大丈夫か？)｣
『…？ぱぱ？』
｢…(俺はタオル巻くか)A。俺はタオル巻くんやがそれはお前の教育の為やからな｣
『わかった』
｢うし、入るで。｣
中に入り小さな椅子にAを座らせるとシャワーを手に取りお湯の温度調節をした。Aに少し当てながら調整して頭から洗い始めた。
｢目ぇ瞑っとれよ｣
『うん』
サァァ、とお湯で濡らしてからシャンプーを優しく頭に馴染ませて泡立てる。Aの髪は細くて短いから男の俺でも洗いやすい。でも頭皮を傷つけんように優しく、優しくとやってアワアワになった頭を流した。
｢大丈夫か？目に泡入っとらん？｣
『うん、大丈夫』
｢じゃあ次リンスな。｣
『…からだ、あらっててもいい？』
｢ん？あ〜、前の方洗えるならええで。それがボディソープな。｣
『ぼでぃ…？』
｢体を洗うやつのことや｣
『なるほど』
Aはリンスをされながら手に取ったボディソープを頑張って泡立てて体を洗い始めた。前をやるのは抵抗があるなと思っていたから丁度いい。リンスが終わり流そうと思ったがまだ頑張って体を洗っていたのでリンスをする振りをしていた。
『…できた。』
｢ん、出来たか。じゃあ流すから目瞑り｣
『うん』
シャワーで頭を流しながら体の泡も取り俺で背中を洗い流してやった。ここまで問題ないなあ、と思っていたらAは浴槽の前でピタリと止まった。
『…おふね、こわい』
｢おふね？｣
『…これ』
｢…浴槽かあ…｣
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Taiyo - 完結おめでとうございます！個人的にドロドロとした話はあまり好きではないのでこのお話はとても面白かったです！最後に数年後の話も入れてくれた事が嬉しかったです！ (2020年10月22日 22時) (
レス) id: 4c1ce912ec (このIDを非表示/違反報告)
明日葉(プロフ) - 完結おめでとうございます！！めっちゃくっちゃ！面白かったです！新作めっちゃ楽しみやー！！頑張ってくれよな！！応援してまーす！ (2020年10月20日 23時) (レス) id: e4ec07d3e0 (このIDを非表示/違反報告)
赤月奏楽 - この作品はわりと出来て間もない頃から読ませていただいていたので、初めて完結まで見守れました。家族系のほのぼのした作品が本当に大好きなので、作者様の作品がドーンと来ました！自分もほのぼの系になっちゃいますね。次回作も楽しみに待ってます！ (2020年10月20日 5時) (レス) id: 0a13c144ca (このIDを非表示/違反報告)
暇人な名無し(プロフ) - 重(いけど)面(白い)。 (2020年10月17日 21時) (レス) id: d7b6c8461a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - sypさん……いくらなんでもロリコンだからって1日でq150枚はやばいですよ!!? (2020年10月7日 18時) (レス) id: 74f12133a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノウィ | 作成日時：2020年9月7日 16時
