_28度目 ページ29
次の日。エミさんに色々聞いてもらって少し気分は落ち着いていた。部署に入りおはようございます、と言おうとしたがぐっ、と言葉を飲み込んだ。あまりにも部署の空気が重かったからだ。
『おはようございます…海藤さん』
「おはようAさん。…ゾムさんの機嫌が凄い悪いのよ。」
チラリと其方を見てみれば真っ黒いオーラが見えそうなくらいにイラついているゾム。とそれにビクビクしながら耐えている周りの人達。大変そうだ。
『な、何故あんなにイラついて…？』
「それが分からないのよ。来てすぐは普通だったんだけどね？誰かに呼ばれて帰ってきたらこんな感じ。」
『ふむ…。因みに呼び出した人って』
「確か…あの人よ。人事部の…少し青い髪した」
『あぁ…はい。分かりました。』
私は立ち上がると人事部まで小走りで向かった。人事部の部署をチラリと見れば沢山いる人の中から彼を見つけた。
『あの…』
「？はい。」
『だい…鬱さんを呼んでもらっても…』
「はい。分かりました。…鬱さーん！」
「ん〜？」
「呼び出しです」
目が合い軽頭を下げると大先生は此方に歩いて来てくれた。廊下の端によりゾムに何を言ったんですか！と問い詰めればあぁ〜。と頷いた。
「そりゃあAちゃんが付き合ってると…」
『何ですかその情報！どっから来たんですか』
「え？いや昨日エミさん家に上がってたやろ？」
『エミさんは彼氏じゃ無いですよ！昔からの友人なんです！』
「………マ？」
『嘘なんかつきませんよ。大先生のせいでゾムの機嫌が悪くて部署の空気が重いんです。』
大先生は数秒固まってからあと頼んだ、と逃げ出そうとしたのでがしりと肩を掴んだ。ゆっくりと此方に振り返る大先生に私はにっこりと笑いかけた。
『逃がしませんよ』
「お、お慈悲をぉぉぉぉ！」
『命掛けてでも機嫌直して来て下さい。』
ズルズルと大先生を引き摺りながら自分の部署へと戻りゾムを呼び出して大先生に押し付けた。ふ〜、と息をつきながらデスクに戻ると海藤さんがカフェオレをくれた。珍しい。
「何したのかしら」
『あー、えっと「ぎゃぁぁぁあ！！」…気にしないで』
「…えぇ。そうするわ。」
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Ｒ_ - 初コメ失礼します！！ とても面白くてニヤニヤしながら見させて頂いています((不審者)) 本当にこの作品大好きで…これからどうなるのか楽しみで禿げました(？) 更新頑張って下さい…！！ 無理しない程度でお願いします(((土下座))) (2020年5月11日 12時) (
レス) id: 882f22aeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノエル･ウィール | 作成日時：2020年4月25日 22時
