君の耳はとっても素直 ページ43
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次の日、また次の日と仁花ちゃんが初めて見学に来た日から何日か経った今日。
｢もうすぐ夏休みだな。だがその前にある考査のことも忘れんじゃねぇぞ｣
少々目つきの悪い担任が朝のHRで僕達に忠告した。
そう、楽しい楽しい夏休みの前に一学期最後の期末考査があるのだ。
｢ねね、蛍｣
｢なに｣
｢合宿は期末考査の後にあるんだよね？｣
｢さすがにそうデショ。だって夏休み中に合宿あるって言ってたし｣
蛍は頬杖をつきながら目線だけこちらに向けて言う
｢そっかー、考査の点悪かったら合宿行けないのかなぁ｣
｢かもしれないね。まっ、Aに限ってそれはないでしょ｣
｢蛍もね！｣
挑発するような顔でこちらを見てきた蛍に僕はなんとか言い返したけどそれは当たり前なんて返ってきたからふんっ！とわざとらしく拗ねてやった
｢それはそうと仁花ちゃん、入部してくれるかなぁ｣
｢するんじゃない？｣
｢なんで言いきれるのさー｣
｢なんでって、そりゃあ…｣
蛍の言葉が途中で終わったことにどうしたの？と顔を傾けてみるがその先は聞けなかった。
ただ、頬杖をついていた手で口を覆うようにしてまた目線だけこちらに向ける
｢君がいるからネ！｣
とびきりの笑顔で、声色はわざとらしい程明るかった。笑っているはずなのに、その目はどこか光を灯していなくて少しだけ彼が不機嫌だということを悟らせるには十分だった。
｢蛍、どうしたの｣
｢なにが？｣
｢もしかして、仁花ちゃんのこと嫌いなの？｣
｢はぁ？そんな誰彼構わず嫌ったりしないよ｣
｢でも…｣
僕の目がいつになく真剣だったのを見たのか蛍ははぁとため息をつき小さく口を開いた。
｢…僕より後にAに会ったのに最近の君は谷地さん谷地さんばっかじゃん。｣
｢え…｣
｢そんなに好きなら朝練行く時だって放課後だって谷地さんと居ればいい｣
｢……っ、ふっ、あはは！｣
僕が思わず声をあげて笑ってしまったので担任にギロリと睨まれた。小さくなっても笑いは収まることを知らず、僕は肩を小刻みに震わせた。
｢な、何笑ってんの｣
｢だ、だって蛍、嫉妬してるんだもん、ふふっ｣
｢はぁ？！｣
今度は蛍が担任に睨まれるハメになった。
そんなんじゃないと弁解していたけどその真っ赤な耳が何よりの証拠だよ、蛍。
なんて、本人に言えるはずないのだけど、こんなに焦ってる蛍は初めてだなぁと僕はもっともっと蛍のことが好きになった。
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@ペロキャン(プロフ) - 涼さん» ありがとうございます！！色々絡ませながら均等な感じにみんなに恋愛要素入れていければいいなと思ってます！ (2018年8月19日 23時) (
レス) id: a5d1a3a765 (このIDを非表示/違反報告)
涼 - とても面白いです!!!夢主君と、谷っちゃんとの絡みがめっちゃ可愛い､､恋愛フラグありですか!?更新頑張ってください! (2018年8月18日 17時) (レス) id: d379028483 (このIDを非表示/違反報告)
@ペロキャン(プロフ) - のあさん» ありがとうございます( ; _ ; )めちゃくちゃに嬉しいです！頑張って更新しますね！ (2018年8月16日 17時) (レス) id: a5d1a3a765 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - めっちゃ面白い！続きが楽しみです！ (2018年8月16日 17時) (レス) id: 048debb475 (このIDを非表示/違反報告)
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