アイドルになるその前の話。【3】

【 113 】二番煎じside ページ13

母「パパはああ言ってたけど…私は別に、そういうことするなとは言わないわ。」



突然すぎて、びっくりする。




煎「え？」




母「もう2人も高校2年生で、子供だけど大人だしね。…そりゃちゃんと大切にしてもらわないと困るわよ？負担が大きいのは女の子の方なんだから。」




煎「…はい。」



母「あの子、ちょっと感性が幼いし、鈍感だし煎じくんも我慢が多いと思うけど。…いい子なのよ。」



煎「それは、俺も知ってますよ。笑」



母「そうよね笑……私達親はAの幸せを願ってる。煎じくんと一緒にいられることが、Aの幸せなんでしょうね。」



煎「そうだったらいいんですけど…」




母「そうなのよ笑。」



Aのお母さんは、俺の母さんとはまた別の印象を与えるお母さんだ。




うちの母さんだって、優しいしちゃんとしたお母さんなんだけど。




Aのお母さんはなんか……面倒見がいい？っていうのかな…？よくわかんないけど。



人のお母さんなのに、安心できた。




母「なんだかんだ言って、パパも手は早かったから笑」



お母さんはケラケラ笑っていた。



Aが優しいいい子に育ったのは、



きっと子供の頃からこんな二人の親に愛されてきたからなんだろうな。

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