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煎じくんが私の口にキスを落とした。
煎じくんの右手は私の頭を押さえてて、全然話してくれない。
やっと離れたと思ったら、煎じくんはベットから降りて隣に来た。
その目はなんか、いつもの優しい煎じくんじゃなくて。
無機質な目をしてる。
ベッドの側面に私の身体を押し付けるようにして、また煎じくんはキスをする。
ちょっと触れるだけのキスじゃなくて、恥ずかしすぎて、息が続かなくて、いろんな意味でドキドキが止まらない。
煎じくんが私の肩を持ってキスしてると、その手の片方が首に触れた。
ビクッとして体が震える。
彼氏なんてできたことないから、もちろんこんなこと初めてで、
この先に何があるのかなんて考えられなかった。
まぁ男の子の部屋にノコノコ入ってきたことが、ちょっとでも危険行為だったかなんて全然考えてこなかったし。
自業自得ではある。
煎じくんだから、変なことは起きないって思うから、
抵抗はしなかった。
唇が離れると、煎じくんと目があう。
いつもの優しい目じゃなくて、荒々しい目をしていてちょっとかっこいい。
でも、その目は私を見てないだけじゃなくて、
違うものを捉えてて。
そのキスは私への愛でなく、何かから逃れるために求められてる気がした。
私は思わず、煎じくんの身体を突き放してしまう。
こんなこと、言いたくない。
煎じくんの辛さを受け止めてあげたい…でも。
A「こんな気持ちのないキス…しないで。」
私の目からは涙がこぼれる。
A「煎じくんにこんなキスされたくない。」
涙は止まらず、煎じくんスウェットを濡らし続けた。
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もも(プロフ) - いつも楽しみにしながら読んでます!!!いつまでも読み続けます!!!!!!!!!!! (2016年8月3日 1時) (レス) id: c42a6310b9 (このIDを非表示/違反報告)
琴乃 - いつも見させてもらってます!これからも頑張ってください! (2016年8月2日 19時) (レス) id: 169b7c25bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぃmm。 | 作成日時:2016年7月25日 13時