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Aがジャパンツアーの間は個人活動期間らしい。
依頼があるとか、マネヒョンに言われた。
「依頼って？」
そう言いつつも、多分僕は物凄く嫌な顔をしていたんだろう。
マネヒョンは苦笑いをして、紙袋を僕に差し出した。
「俺は、ソレ、見れば分かるって言われたよ。」
そうマネヒョンが言うから、仕方なく、紙袋を漁る。
中に入っていたのは、ルーカスのツアーで使われる新デザインのバングルで、"JAPAN TOUR"と掘られている。
「え、コレ…」
「ルーカスが、"仕事として来るかい？"って、もちろん、断わ…。」
「行く！絶対、行く！」
「そ、そうか。なら、あとはルーカスのとこで話を聞いてくれ。」
「うん、」
嬉しくて、顔が緩む。
Aのジャパンツアーについて行って良いってことだよね？
"仕事として、"って、意味はわからないけど、Aの傍に居られるなら、なんでもするよ。
紙袋を大事にバックに仕舞った。
▽
「ただいま〜」
足取り軽く家に帰れば、
「ジス、お帰り〜」
と、Aがハグしてくれた。
すぐ離れちゃったけど。
「あれ？ジス、ご機嫌だね？」
と、首を傾げるAに、
「うん、だって、Aのジャパンツアー、一緒に行けるんでしょう？」
彼女の手を握って言えば、
「そうだね。ルーカスがジスにお仕事頼むって、話してたよ？」
Aが笑ってそう答えた。
二人でリビングのソファに座って、彼女を抱き寄せ、
「仕事って、何かな？」
と聞くと、Aは、
「"仮面彼氏として、Unnamedにくっついて居てほしい"だって。」
と、答えた。
「え、ソレ、仕事なの？」
「わからないけど、そう言ってたよ。」
もうさ、公式発表しても良いんじゃない？
なんて、思いつつ、Aをギュッと抱きしめた。
「ジス？嫌だった？」
「嬉しくて…」
「ん？」
「一緒に居られるのが嬉しくて、今、感動してる。」
彼女を抱きしめて言えば、
「ナニソレ」
呆れたような彼女の声がした。
でもね、だってさ。
少しの間でも、Aのツアー中は離れなきゃいけないって、思っていたから…。
なんだかんだと、ルーカスは僕に甘いよね？
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2022年8月20日 0時
