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「じゃあ、何？」
眉を下げてそう聞けば、
「ジス、貴方、アンチームの会議に出てるでしょ？」
「うん、」
ソレの何がいけないのかわからない。
「ジスは、アイドルでしょ？ジスは自分のお仕事を優先しなきゃ駄目。」
真面目な顔で言うA。
「自分のお仕事で疲れてるんだから、ジスはしっかりお休みしなきゃ。休むのも仕事だよ。アンチームの会議に出てる場合じゃないの。」
どこまでも、僕のことを優先して考えてくれる彼女。
顔がニヤけちゃうのもしかたないよね？
「ジス、ニヤニヤしてないで、ちゃんと話を聞いて？」
だって、嬉しいんだもん。
ニヤニヤしちゃうのは、仕方ない。
「ちゃんと聞いてるよ？」
そう答えても、Aは、じっと僕を見てくるから、そっと彼女の頬に手を置いてキスをした。
キスしたら、
「…ジス、そうじゃない。」
ちょっと耳を赤くして、Aは怒るけど、全然怖くないよ。
「だって。」
「"だって"じゃない。ジス？」
ぷりぷり、怒る彼女は可愛い。
可愛いけど、怒らせすぎると触らせてくれなくなるから。
「わかった。ちゃんと休むから。ね？」
抱きしめて、耳元で囁いた。
多分、これで許してくれるはず。
Aは、僕の声も好きだもんね？
あぁ、僕は愛されてるなぁ。
「ちゃんとしないと、さっき言ってたアルバム、破棄するからね。」
「え、」
「破棄するから」
「No〜！」
「Noじゃない！」
今日はちょっと怒らせ過ぎちゃったみたい。
僕の宝物、ちゃんと隠さなきゃ！
破棄されちゃったら嫌だ。
…あれ？
結局、僕は隠すんだな。
でも、持ってるのをAは知ってるんだから、これは隠し事じゃないはず？
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2022年8月20日 0時
