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隠し事は良くない。

隠し事がバレた時、信用や信頼をなくすし、僕はAに対して誠実で居たいし、嘘は付きたくない。

だから、彼女には隠し事をしちゃいけないって思うんだけど、本当のことを全部話して、最悪、嫌われたら、どうしよう。って思うんだ。
Aに嫌いって言われたら、生きていけないよ。
どうしよう?
そんなことを考えていたのが悪かったのか…。

「…ジス、」

Aに名前を呼ばれた。
いつもなら、とても嬉しいし、幸せなこと、なんだけど…。
今は…聞こえないふりしちゃおうかな。

「ジス?」

Oh〜、No〜、やっぱり無理!

結局、僕は自分の欲望に勝てず、Aに抱きついた。

聞こえないふり、とか無理だし。
二人きりで、名前を呼ばれたら、もうね、不可避。
彼女に触れないなんて、そんなことできない。

「ジス、私に話すこと、あるよね?」

腕の中にいるAに言われる。
もしかして、バレてる?
話さなくても、知っちゃってる感じ?

「ジス?」

「ごめんなさい。」

誤魔化せないから、素直に謝る。
彼女に触れながら、そう言えば、

「ジス、何が、ごめんなさいなの?」

冷静なAの声。
怒ってる?
チラリと彼女を見れば、無表情で僕を見ていた。

「あの、えっと、」

"Aのママから貰ったAの幼少期の写真をこっそりアルバムにして、持ってる事?"

"それとも、Aの寝顔写真をこっそりアルバムにして、持ってる事かな?"

僕はそう呟いていたらしい。
Aは額に手を置いて、

「また、貴方はそんなことをしていたのね。」

と呟いている。
あ、呆れられた?

「ソレじゃない。」

と一言呟いたA。







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作者名:ちな | 作成日時:2022年8月20日 0時

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