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「ん〜、…あ…」

ジスより先に起きて、朝の支度をしていて気づいた。

ブラがキツイ…。

「え、太った?」

アンダーはキツくないけど…。
え、全体的に大きくなった?
買い換えなきゃな感じ?
なんで…
えぇ。

「A〜、おはよ〜、あれ?A〜、どこ〜?」

私を探すジスの声がする。
まるで、ママを探す子どもみたい…。

「あ、ここに居た。」

ギュッと抱きついてくる彼。

「おはよう、ジス。今日は早いね。」

そう声をかければ、

「うん、」

と私の肩に顎を乗せつつ、言うジス。

「ねぇ、買い替えたら?」

さり気なく置かれた彼の手は私の胸を鷲掴みしている。

なにをしているんだ君は…。

「ちょ、ジス?」

「窮屈そうだよ?うん、僕が買ってあげるよ。」

動き出す彼の手を叩き、身をよじって彼から離れた。

「え、なんで?」

不思議そうな顔をする彼。

なんで?じゃないし。

「ジスは、お仕事行く準備しなきゃ。」

「うん?…大丈夫。」

でた!根拠のない"大丈夫"。

「新しいの、僕が買ってあげるね?」

ニコニコ笑いながら言うジス。

どこで買う気なんだろう?
ジス、一応アイドルだよね?
水着もだけど、女物の下着、買うって…。

「自分で買うから、大丈夫。」

「ほら、好みもあるじゃん?」

「ソレは私の、ってこと?」

「僕の、に決まってるじゃん。」

「え?」

「え?」

「もういい。ジスはさっさとお仕事の準備してください。」

ため息をついて言うと、

「は〜い。」

とジスは返事しながら、洗面所の方へ歩いていった。

今朝もジスは不思議の国の住人でした。





とりあえずは、ネット通販だよね?
Aのが、大きくなったのは、僕の責任でも、あるし。
彼氏としては、自分の好みのを身に着けてほしいよね?

ポチポチと通販サイトを見ていたら、

「なんか、ヒョン、ニヤニヤしながらスマホ見てるね」

「あーいう顔してる時のシュアは見ちゃだめだ。」

なんかメンバーに失礼なこと、言われたけど、僕はショッピング中だからね。
気にならない。

あ、これなんかいいかも!




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作者名:ちな | 作成日時:2022年8月20日 0時

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