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「ん〜、…あ…」
ジスより先に起きて、朝の支度をしていて気づいた。
ブラがキツイ…。
「え、太った?」
アンダーはキツくないけど…。
え、全体的に大きくなった?
買い換えなきゃな感じ?
なんで…
えぇ。
「A〜、おはよ〜、あれ?A〜、どこ〜?」
私を探すジスの声がする。
まるで、ママを探す子どもみたい…。
「あ、ここに居た。」
ギュッと抱きついてくる彼。
「おはよう、ジス。今日は早いね。」
そう声をかければ、
「うん、」
と私の肩に顎を乗せつつ、言うジス。
「ねぇ、買い替えたら?」
さり気なく置かれた彼の手は私の胸を鷲掴みしている。
なにをしているんだ君は…。
「ちょ、ジス?」
「窮屈そうだよ?うん、僕が買ってあげるよ。」
動き出す彼の手を叩き、身をよじって彼から離れた。
「え、なんで?」
不思議そうな顔をする彼。
なんで?じゃないし。
「ジスは、お仕事行く準備しなきゃ。」
「うん?…大丈夫。」
でた!根拠のない"大丈夫"。
「新しいの、僕が買ってあげるね?」
ニコニコ笑いながら言うジス。
どこで買う気なんだろう?
ジス、一応アイドルだよね?
水着もだけど、女物の下着、買うって…。
「自分で買うから、大丈夫。」
「ほら、好みもあるじゃん?」
「ソレは私の、ってこと?」
「僕の、に決まってるじゃん。」
「え?」
「え?」
「もういい。ジスはさっさとお仕事の準備してください。」
ため息をついて言うと、
「は〜い。」
とジスは返事しながら、洗面所の方へ歩いていった。
今朝もジスは不思議の国の住人でした。
▼
とりあえずは、ネット通販だよね?
Aのが、大きくなったのは、僕の責任でも、あるし。
彼氏としては、自分の好みのを身に着けてほしいよね?
ポチポチと通販サイトを見ていたら、
「なんか、ヒョン、ニヤニヤしながらスマホ見てるね」
「あーいう顔してる時のシュアは見ちゃだめだ。」
なんかメンバーに失礼なこと、言われたけど、僕はショッピング中だからね。
気にならない。
あ、これなんかいいかも!
…
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作者名:ちな | 作成日時:2022年8月20日 0時