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朝から昼までプールで遊んだから、体力お化けのジスでも、疲れたらしく、今は部屋のソファでウトウトしている。
日中、ウトウトするジスは本当に珍しい。
思わず、写真を撮っちゃうよね?
寝ているジスはあどけなくて、こんなに可愛い…。
待ち受けにしちゃお。
普段は、いつもカメラがあるから、ジョシュアじゃなきゃいけないジス。
今日はカメラがないから、楽しめたかな?
無理しなきゃ良いけど…。
そんなことを思っていたら、ジスの目が開いた。
「A、」
名前を呼ばれて、ちょいちょいと、手招きするジス。
首を傾げて彼の傍に行けば、腕を引かれて、抱きしめられた。
「Aの水着の写真、撮るの忘れた…」
とても残念そうに言うジス。
「え、」
なに?水着の写真って…。
「後で撮る?」
「いや。別にいらないでしょ?」
「折角、可愛かったのに〜。僕はなんで撮り忘れたかなぁ〜。」
とても後悔しているジス。
意味がわからない。
「楽しかったから、良いんじゃない?」
そう言っても、
「楽しかったけど、でも、写真…」
ぶつぶつと呟くジス。
なんでそんなに写真に拘るのかな?
職業病?
今日もジスは不思議だ。
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夜、プライベートジェットを飛ばしてもらい、韓国に入国したのは深夜帯。
マスコミに撮られることなく、無事に自宅に帰った。
リサから私とジスがプールで遊んでいる写真を貰ったので、ジスのスマホに送った。
「コレは、これで嬉しいけど、僕が撮りたかった写真はこれじゃなくて…」
スマホ片手に、まだ、ぶつぶつ言うジス。
「ジス〜?」
後ろから彼をハグして、名前を呼べば、
「だって、」
「また、プール、行こうね。」
そう言えば、
「うん。じゃあ、写真は次の時…」
と、彼はニコリと笑った。
結局、諦めないんだ。
なかなか凄いな。
なんて思った。
…
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作者名:ちな | 作成日時:2022年8月20日 0時