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▽
「おかえり」
そう言ってジスにハグされて、私も
「ただいま。ジス」
とハグをし返した。
ずっと聞きたかったジスの声。
ずっと会いたかったジス。
傍に居れるのは嬉しい。
でも…。
「…ジス？」
ずっとずっと離れないのは困る。
さり気なくついてきて、もう何も言わずに、当たり前のように一緒にお風呂に入ってくる彼。
「なに？」
「のぼせちゃうから、先に出ていいよ？」
「Non」
いや、Noじゃなくて…さ。
「寂しかったから、いいでしょ？」
今日だけ、とか言わないから、これからも事あるごとに一緒に入る気だな。と、ジスの作戦がわかってしまった。
まったく、可愛い人。
▽
「ツアー終わったから、暫く、ゆっくりできるんだよね？」
お風呂から出て、ジスの髪の毛をタオルドライしていたら、彼にそう聞かれた。
「うん、ルーカスも暫く韓国に居るみたいだし…。」
そう返しながら、髪色抜いても綺麗な髪だな。とジスのサラサラの髪を触る。
「ねぇ、A」
「ん？」
手を引かれて、彼の腕の中に閉じ込められた。
抱きしめられて、安心するのは、ジスだから。
ツアーは、毎日、忙しかった。
連絡は、取り合っていたけど。
でも、ジスに触れられないのも、ジスの声が聞けないのも、寂しかった。
「ジス、会いたかった。」
そう言えば、彼は笑う。
「きっと、"僕のほう"が、ずっと会いたかった。」
そう言うジスに、負けず嫌いだな。と思う。
「そこは、会いたかったで、いいと思うよ。」
そう私が言うと、
「でも、僕はAがいないと生きていけないもん。」
不貞腐れて言うジスに、笑う。
ホント、しょうがない人。
「私も、ジスがいないと生きていけないかも。」
ふと呟けば、私を抱きしめる腕に力がこもる。
「なら、結婚しよう。今すぐ。」
また、ジスは不思議の国へ旅立ったようで…。
「ジス、」
「本国の婚姻届って、どこで手に入れるんだっけ？えっと…」
「ジス、」
「両親に挨拶と、教会に連絡と、披露パーティは…」
旅立ったジスを現実に引き戻すため、彼の両頬を引っ張る。
「ジス、STOP！」
「なんで？」
「ジス、貴方の今の職業は？」
「あ、」
「気持ちは嬉しい。でも、ジス、現実を見て。」
「ゔっ」
「ジスの準備ができるまで待ってるから、焦らないで。」
「…わかった。」
残念そうに、呟くジス。
私はどこにもいかないんだから、焦らなくていいのに…ね？
…
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ちな(プロフ) - シウさん» コメントありがとうございます。毎日、UPできるよう、がんばります〜! (2022年7月31日 18時) (
レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
シウ(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！毎日楽しみが増えてとっても嬉しいです！ホントありがとうございます！！ (2022年7月31日 10時) (レス) id: 633c1e8dea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちな
| 作成日時：2022年7月18日 10時
