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ねぇ、本当に僕が何も気がついていないと思った？
そんな事、あり得ないでしょう？
今朝、隣に寝ているAの身体がいつもより熱いことなんてすぐわかっていた。
当たり前だよね？
毎日抱きしめて寝ているんだから。
今朝のAは起きるのがちょっとだけ辛そうだった。
でも、僕を起こす時にはいつも通りの彼女で…。
その時に彼女は体調が悪い事を僕に隠そうとしているってわかったんだ。
僕は優しいからね。
彼女の思惑に乗ってあげたんだ。
本当はAが心配だから、仕事なんて放りだして休みにしちゃいたいくらいだったのにさ。
だからね？
「マネヒョン、僕に仕事させたいなら、僕のスマホ没収はなしだよ。」
冷たく言い放てば、マネヒョンは固まった。
大方、Aのスタッフから連絡が来たんだろうけど、彼女との唯一の連絡手段の没収なんて、僕が認めるわけないでしょ？
「…だが、ジョシュア…」
「僕が"黙らせる"から大丈夫。」
「だ、黙らせるって…お前…」
「大丈夫だから、心配しないで。」
そうマネヒョンに言って僕は自分のスマホを死守した。
リサあたりに言えば良いんでしょ？
っていうか、僕のスマホを没収しろって話はリサから来たのかな？
《リサ、僕のスマホの没収は無しだよ。
Aの具合はどう？ちゃんとドクに診てもらった？》
そう彼女に連絡すれば、
《…熱が少しある。ドクに診てもらったら、夏風邪だそうよ。ジョッシュはちゃんと仕事しなさい。》
と返信が来た。
その返信を読んで、
「…やっぱりか。」
と呟いてしまった。
Aのスマホを見れるのなんて、リサくらいだもんね？
Aが僕のスマホを没収する指示なんてするわけないし、リサの独断…かな。
夏風邪か。
A、大丈夫かな？
僕が居なくて、不安だったり、寂しかったり、してないかな？
僕はAがそばに居ないから、寂しいし、元気が出ないよ。
もう泊まり撮影の仕事の時は、Aを連れてこないとダメじゃないかと思うんだよね。
僕の精神安定的な意味で…。
「シュアヒョン、撮影始まりますよ。」
ディノにそう声をかけられたから、仕方なくスマホはポケットへ仕舞う。
Aが心配だし、後で電話しよっと。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年4月14日 7時
