検索窓
今日:47 hit、昨日:26 hit、合計:90,224 hit

▽580 ページ40









「男を磨いてきました。宜しくお願いします。」

そう言って頭を下げて私に手を差し出すジョングクに呆気に取られてしまった。

I don't know what you're talking about(何を言ってるかわからない)…」

思わず、小さく呟いた。

油断していた、と言えば油断していた。
彼の気持ちを聞いたのは随分前で、それから彼は報道されるほど浮名を流していたから私のことはもうなんとも思っていないんだと思っていた。
元々一時の気の迷いだと思っていたし、メリッサに要注意とは言われたけれど、無視していればそのうち忘れてしまうと思っていたの。

打ち合わせでユンの事務所に来て、打ち合わせが終わったタイミングで部屋に入ってきたジョングク。
私もユンも誰もが彼がそんなことを言うなんて思いもしなかった。

男を磨くってなんだろ?
宜しくって何の話?

頬に手を当てて、首を傾げて彼を見つめる。
さて、どうしよう。

「ちょ、ジョングク、落ち着け!」

立ち上がり、私とジョングクの間に入ったユン。
チラリと周りを見れば、アレックスやリサがユンに厳しい目を向けていた。

「俺は、落ち着いてますよ?」

そう返すジョングク。
うん、慌ててるのはユンだよね?

「とりあえず、だ。今、ここですべきじゃないことをお前はしている。わかるか?」

ユンはそう言ってジョングクの両肩を掴んだ。

「え、そうなんですか?タイミング的にはバッチリだと思うんだけど…」

ジョングクはそう呟いた。
そんな彼の様子に、はぁと深いため息を吐いたユンは、

「絶対に"今"じゃない!マネヒョン、グクをナムのところに連れて行って。」

そう声をかけて、強制的に彼を部屋から追い出した。

「ちょ、ヒョン?」

追い出されたジョングクは焦ったような声を出していたが、上手いことマネージャーさんに連れられていった。

「A、悪かった。」

ユンがそう言って頭を下げた。

「え、ユンが謝る必要ないよ?頭を上げて。」

私がそう言うと眉を下げて申し訳無さそうな顔をしたユンはしぶしぶ頭を上げた。

「…と言うか、アレは何?」

素直な感想をこぼせば、

「なんだろうな。聞き取りはしておく。」

ガシガシと頭をかいたユンは言った。

「あ、アン、そろそろ時間だ。」

腕時計をわざとらしく見たアレックスは言う。
リサに促されて私は席を立ち、

「はぁい。じゃあ、ユン、またね。」

そう言った。

「あぁ、またな。」

ユンは苦笑いしてそう返した。







▼581→←◎579



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (140 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
513人がお気に入り
設定タグ:セブチ , ジョシュア , SEVENTEEN
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちな | 作成日時:2023年4月14日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。