◎579 ページ39
◎WOOZI
正直な話。
気になるって言えば気になる。
アンがシュアヒョンにドキドキするだって？
まぁ、ヒョンは確かに良い男だけど、さ。
二人は学生時代からの長〜い付き合いだよね？
もう倦怠期に入ってもおかしくないくらい一日の大半、一年のほとんど一緒に居るのに、アンは未だにトキメキを感じるの？
ヒョンもアンも確かに変わってるけど、さ。
「真実はいつも一つ！だよ。ジフナ」
どこかで聞いてきたセリフを呟いて、ジュンに送り出された。
アンに聞いて来いってことらしい。
仕事の打ち合わせがあったから、彼女に会う予定ではあったんだけど…ね。
アンの事務所ビルの打ち合わせ室に行くと、アンとリサさんがのんびりお茶をしていた。
「あ、ウジ、いらっしゃい」
ニコリと笑いそう言うアンはチラリとリサさんを見た。
リサさんは俺の分の飲み物を取りに行ったようだ。
いつもながら無駄がない。
「あ、お土産ありがとう。」
「いえいえ〜。」
なんて話していたら、リサさんは戻ってきた。
「はい、どうぞ〜。」
リサさんにコーヒーを貰って、ノートパソコンを開く。
暫く、仕事の話をして…。
「そう言えば、アンはシュアヒョンにドキドキするんだって？」
そう聞けば、
「え、」
首を傾げるアンと吹き出すリサさん。
「ウジ、それは…誰から？」
リサさんに聞かれたから、
「ヒョンが自慢げに話してたんだけど…」
と答えれば、二人は顔を見合わせた。
「ん〜」
と眉を寄せるアンと苦笑いのリサさん。
「私はジスの傍に居るとドキドキするよ。ジスが何をしでかすか分からなくてドキドキするの。リサはそれは恋人に対するドキドキと違うって言うの…。でもなんでジスは自慢げなんだろう。」
アンは本当に真剣に話しているんだけど…。
「アン、それは、リサさんの言うようにトキメキじゃないよ。どちらかと言うと、ハラハラに近いドキドキだね。」
俺がそう言うと、
「あ、なるほど！ウジは物知りだねぇ。ところでトキメキってなに？」
「え、そこから？」
チラリとリサさんを見れば、彼女はハンズアップした。
シュアヒョン、アンタ、ハラハラされてるだけだったよ。
寮に帰宅して、ジュナとソクミナにその話をした。
「やっぱり、ヒョンの勘違いだったね！」
そう嬉しそうに言うジュナ。
「AちゃんはAちゃんだね。」
と呟くソクミナ。
とりあえず、面倒だからシュアヒョンはそのまま勘違いしていてもらうことにした。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年4月14日 7時
