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「Oh my gosh!メリッサは大丈夫なの?」

私がそう聞くと兄は笑い、

『大丈夫。予定通り…』

と答えた。
兄との定期的なオンライン会議。

私の代わりにメリッサが誘拐されるとか。
しかも全部予定通りとか。

「ルーカス、なにやってるの?」

そう言ってしまった私は悪くない。

『何って、ヴィクにお前を諦めてもらう作戦?』

兄の回答を聞いてため息が出てしまう。
荒療治過ぎる…。
と言うか、ヴィクは本気だったのか。
好きだとかそんな言葉は言われなかったし、周りが彼の態度でなんやかんや言うのは周りの見る目がないだけだと思ってた。

「それで、なんとかなったの?」

『あぁ。問題ない。』

「それは良かった。」

そう呟いて、ヴィクが片付いたことに安心する。
兄がそう言うなら、大丈夫だ。

『A、』

「ん?」

『ジョッシュとはどうなんだ?』

「あ〜、なんか私、ジスの変なスイッチ押しちゃうみたい。」

ここ数日の話を兄にして、最後に"なんだか、気がつくとジスに迫られてばかりな気がするんだよね〜。"なんて話す。

『おま、ソレ…。言わない方がいい。』

「え、なにを?」

『ご奉仕とか…』

「あ、もしかしてソレがスイッチ?」

『…多分。その言葉はジョッシュには刺激的過ぎるだろ。』

「そうなんだ…よくわからないね。もう、余計なことするのはやめるよ」

何がジスのスイッチになるかわからないから…。

『それがいい。』

はぁ。と兄と二人ため息をついた。

『それで、今日、ジョッシュは?』

「95'sの食事会とかなんとかで、ジョンハンとエスクプスと外食してくるって。」

『へぇ、珍しいな。』

「たまには良いんじゃないかな?ジスはいつも仕事終えて真っ直ぐに帰宅するから。」

『芸能人なのにな。』

「うん、芸能人なのにね。」

『とりあえず、こっちは大丈夫だから。そう言えば、リウがまた依頼してきそうだ。』

「そうなんだ。リウ、他の歌手使えばいいのに…」

『そう言うなよ。Aに頼むのが楽なんだろ?』

「楽、ねぇ。了解。」

兄と一緒で血縁だから伝えたいイメージが伝えやすいんだろう。確かに楽かもねぇ。

『じゃあ、また連絡する。』

兄がそう言って、通信は切れた。

余計なことをするとジスが変になるから、余計なことはしないようにしよう。
うん、ソレが最善だ。






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作者名:ちな | 作成日時:2023年4月14日 7時

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