◎559 ページ19
◎JEONGHAN
シュアはよくわからない。
"魅惑の言葉"って、"理性が木っ端微塵"って…。
お前、Aちゃんに対して理性って持ち合わせてたの？
なんて思った。
シュアの話は大人な話だから、弟達には刺激が強い。
今日はたまたま95's会だったから、経験値の高いテヒョンアとジミナに聞いて貰ってアドバイスをしてもらおうと思った。
95's会、ただ1名スンチョルって言う純な男がいるけれど、弟達に聞かせるよりは…ね？
「で？彼女ちゃんが魅惑な言葉を口にしたんだ？」
ジミナはニヤニヤ笑いながら、シュアに聞く。
「うん、僕はもうどうしたらいいかわからないんだ。」
「それはどうして？」
首を傾げて聞くテヒョンアにシュアは自分の頬に手を当てて、
「本当ならそんな言葉は口にしちゃ駄目だよって言わなきゃいけないんだろうけど、彼女の口から放たれたその言葉が僕の理性を木っ端微塵にしちゃって…また、彼女の口から聞きたいとか思っちゃったりするんだ。」
と説明する。
どれだけの破壊力がある言葉なんだ。
普段のAちゃんからは出ない言葉なんだよなぁ？
「へぇ」
「凄い言葉なんだね。」
テヒョンアはキラキラした目でシュアを見て、ジミナは感心したように呟く。
「で、その言葉って何？」
俺がそう言うと、シュアはデレデレとした顔をする。
おー、そんな顔になっちゃう言葉なわけ？
「え〜、"貴方の好きにしていいよ"とか？」
シュアの顔を見たテヒョンアが呟く。
彼女にそんなこと言われたら…。
俺の隣でつばを飲み込んだ男が1名。
想像したのか？シュアに殺されるぞ。チョル。
「No、いつも僕の好きにしてるよ。」
冷静に返すシュア。
好きにしてるんかっ。
まぁ、確かにAちゃんは甘いからシュアの我が儘は全部聞いてくれるもんな。
「う〜ん…"今日の夕食はわ・た・し"とか？」
ジミナが考えつつ、口にする。
"ちょ、夕食は私、とか"チョルが小声で呟く。
お前、黙っとけよ？
「No、Aはそんなこと言わないよ。」
シュアは冷めた目でそう言いつつ、首を横に振った。
「じゃあ、なんなのさ。」
俺等にはAちゃんの思考回路は理解できないから、そう聞いた。
言うか言うまいか考えていたシュアは、ニヤける顔を抑えて、
「Aが、僕に"ご奉仕したい"って…」
そう言った。
「「「「ぐはっ」」」」
ヤラれた。
何その破壊力ある言葉。
予想外だよ。
Aちゃん、最強だよ！
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年4月14日 7時
