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僕は悪くない、と思うんだ。
Aが口にした言葉が悪いんだと思う。
男なら誰だって大好きで愛してる彼女から、"ご奉仕したい"なんて言葉を聞いたら、理性は吹っ飛ぶと思うんだよね？
だから、僕の理性がどっかに行っちゃったのも仕方ないことだと思う。
色々お願いしすぎて、疲れて寝ちゃってるAを抱きしめながら、そんなことを考える。
「言葉は凶器だよね、ホント」
小さく呟く。
彼女が発した言葉の破壊力が凄まじい。
僕の理性は木っ端微塵に砕けたもん。
本当、僕の彼女は可愛い。
愛してる。
あぁ、なんで今日は休みじゃないんだろう。
あまりに愛しすぎて、眠るAにキスをしていたら、
「んぅ、ジス？」
起こしてしまったようだ。
「A、まだ寝ていていいよ。」
「あ、さ？」
「うん、でも、まだ眠いでしょ？」
「ねむぃ」
「まだ早いから、あとで起こすよ」
そう言って唇にキスをすれば、Aは嬉しそうに笑った。
やっぱり、Aは可愛い。
毎日、"あの言葉"を言われたらどうしよう。
何度言われても理性が裸足で逃げ出す予感しかない。
これは"あの言葉"をやたらめったら使わないように彼女に諭さなければいけない案件だ。
いや、でも、折角だしなぁ。
勿体ないか…。
う〜ん。
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「珍しいな。シュア、悩み事？」
結局、Aに"あの言葉"を使わないように言えずに仕事に来てしまった。
昨晩のAは可愛かったし、"あのA"が見れなくなるのは勿体なくて…。
で、悩んでいたら、ハニに声をかけられた。
「うん。僕はもうどうしたらいいかわからないよ。」
ハンズアップしてそう言えば、
「何に悩んでいるわけ？」
ハニはそう聞いてくれた。
「Aが…」
Aの名前を出したら、僕達の会話をこっそり聞いていたメンバーがこちらを見た。
「Aちゃんのこと以外でシュアは悩まないもんな。」
うんうん、頷くハニ。
「Aが"魅惑の言葉"を口にするんだ。」
頬に片手を当てため息を付きつつ言えば、メンバーは僕をガン見する。
「魅惑って？」
「理性が木っ端微塵になる言葉。」
ハニと会話しているのに、メンバーがざわつく。
「なんだろ、魅惑の言葉って。」
「魅惑…」
「でもAちゃんだし…」
「ヒョンの理性が木っ端微塵って…。」
ざわつく弟たちを見て、"あの言葉"を聞くのは、君達にはまだ早いよ。と思った。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年4月14日 7時
