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仕事を終えて、帰宅したら自宅にAが居なかった。
A、まだお仕事が終わってないのかな？
下に降りてスタッフに聞いたら、打合わせ室に居るって言われたので打ち合わせ室のある階を歩く。
ある打ち合わせ室からAの声が聞こえた。
「ん〜、ルーカスがそう言ったの？」
「うん、うちのSecurityチームが動いてる。」
「そっか。わかった。」
部屋を覗けば何か問題があったのか、Aとリサとアレックスは難しい顔をして話していた。
「とりあえず、Aは大人しくしてろ。」
そう言ってアレックスがAの頭をさり気なく撫でようとしたから、
「No！勝手に触らないで？」
そう言って彼女を抱き寄せた。
アレックスの手は着地点が無くなり、彼は苦笑いする。
「あ、ジス。お疲れさま。」
僕の腕の中のAがそう言うから、
「うん、お疲れさま。なにかあったの？」
と聞いてみた。
「ん〜？まだ、ない。」
Aは首を傾げてそう答えた。
「まだ、ない？」
まだなにもない？
でも、あるかもしれないってこと？
「ねぇ、ジスは？」
リサを見て聞くA。
「今のところは大丈夫。」
リサは苦笑いして答えた。
「そっか。なら、いっか。」
そう呟くA。
「何の話？」
彼女にそう聞けば、Aは僕の背に腕を回し、ぎゅっとハグして、
「あとで話す」
と答える。
なら、今は聞かなくていいか。
「じゃあ、終わり？帰ろう？」
「うん。」
彼女の腰に手を回し、エスコートした。
早く帰ろう、僕達の家に。
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お風呂に入って、ご飯食べて、リビングでAに膝枕してもらって、まったりタイム。
僕はスマホをチェックしていて、その間Aに頭を撫でてもらって癒やされるなぁなんて思っていた。
「あ、」
さっきの話聞いてないや。
「ん？ジス、どうした？」
「さっきの、なんだったの？」
「さっき？」
「打ち合わせ室で…」
「あぁ、アレは…」
珍しく眉を寄せて、Aは不機嫌顔になる。
話を聞けば、"ヴィクターがなんか怪しい動きをしそうだ"ってルーカスから注意喚起が来たそうで…。
Securityチームが動いているそうだ。
彼らは優秀だし、大丈夫かな。
ヴィクターはAが韓国に居ることを知らないらしいし。
「A、愛してるよ。」
真っ直ぐにAを見て言えば、
「うん、私もジスを愛してる。」
破顔してそう言ってくれる彼女。
あぁ、可愛いなぁ。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年4月14日 7時
