FULL MOON 5 (ページ6)

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特別だったらしいページ6

☆ソジュンside

日本のテレビ局に来たら、控室にたくさんの差し入れ品があった。

え、日本ってそうなの？
なんて思っていたら、特別だったらしい。
Aの業界の関係者が用意したんだって。

おにぎりとか、サンドウィッチとか、お菓子とか、飲み物とか。
その量が半端ないんだけど…。

Aがドアのところで、誰かと話していて、そちらに目を向けると、惚れ惚れするイケメンが、鋭い目を僕らに向けていた。
以前会った時もかなり、睨まれた気がする…。

「うちのAがオセワになってるね。これからも宜しく。」

ふっと鋭い目を和らげて、イケメンは言った。

「「「はいっ」」」

シウとジュノと背筋を伸ばして返事をしてしまった。
イケメンは、頷くと誰か、同僚かな？に連れて行かれた。

アレは誰なんだろう？
アイドル？
いや、アイドルにしては…。
思うところは色々あった、けど、美味しそうにお菓子を食べるAとジュノを見ていたら、まぁ、いっかと思う。

楽屋挨拶は、マネさんとAが行ってくれた。
控室に残された僕達。

「なぁ、ソジュナ」

ふと、シウが声をかけてくる。

「ん？なぁに？」

そう聞けば、シウはスマホ片手に、

「無くなってる」

と呟いた。

「え？」

「あの噂、消えてる。」

そう、シウが言うから、

「嘘っ、」

と、スマホで検索をかける。
全然ヒットしない。

「マネさんが、吉沢氏に"こちらで処理する"って言われたみたいだけど、消えるの、早くないか？」

首を傾げるシウ。

「シウやジュノは、なにかした？」

そう聞けば、シウは首を振り、

「なにもしてないよ？」

とジュノは、おにぎり片手に言う。

「ジュノ、食べ過ぎじゃない？大丈夫？」

あまりの彼の食欲に、思わず、言ってしまった。
お前、さっきサンドウィッチ食べてたよね？

「大丈夫〜、コレで終わりにするし！」

と答えるジュノ。

「俺達が、何もしてないのに、よく消えたなって思って…」

「吉沢氏って何者？」

「ただのイケメンじゃないよね？」

僕達はAが何か得体の知れないものに守られていることに恐怖する。
でも、まぁ、Aが傷つくのが一番怖いから、良いのかな。

…