FULL MOON 5

いっぱい居るらしい ページ3

☆FULL MOONマネside



何が起こった？
確かに俺は、綺麗な見惚れるほどの笑顔を浮かべた吉沢氏から、"こちらで処理する"とは言われたよ？
でも、あの悪質な噂がネットを賑わせたのは、長くて一日だった。

え、吉沢氏、何したの？

噂を確認した翌日、現場にAを送ってきた吉沢氏はニコニコしている。
吉沢氏って、俳優だよね？

「あの、何したんです？」

そう聞けば、

「え、俺は何もしていません。Aの保護者達(・・・・)が動きました。」

吉沢氏は、笑みを深くして答えた。

「保護者達(・)？」

「えぇ。Aの親は既に亡くなっていますが、彼女には、彼女を保護したい人間が沢山いるんです。俺を含めて、ね？」

吉沢氏はそう言うと、ウインクをする。
イケメンは何をしても、様になる。

「はぁ、そうなんですね。」

そう返すしか、なかった。
こちらが何もしなくても、とりあえず、解決？したようだ。
メンバーと楽しく話すAを見つめた後、

「A、俺、行くね〜。」

Aにそう声をかける吉沢氏。

「あ、亮君、今日もファイティン」

Aは、楽しげに、そう言う。

「ファイティン？」

と、吉沢氏は、首を傾げて呟いて、帰っていった。

「A、お前の保護者って、吉沢氏じゃないのか？」

ふと疑問に思って聞けば、

「ん〜？保護者代表が亮君だね。」

Aは首を傾げて、そう答える。
保護者代表？代表って、なに？

「なんか、いっぱい居るから、代表が亮君。」

Aは、そう言う。
え？いっぱい、居る？

「A〜、ボーカル〜」

「は〜い。」

シウに呼ばれてAは行ってしまった。
ちょ、Aって、どうなってんの？
あとで、ちゃんと確認しないと…。





…

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