307.豪胆 ページ7
▽シア
今、仕事で韓国を離れ、アメリカに居る。
新しい子も見つけたし、仕事は順調で予定より早く帰国できそうだ。
そんな中、愛しの彼氏からの電話で聞いた話。
とりあえず、ジョシュア氏、頭大丈夫？と思いながらオンニに電話する。
「オンニ大変…」
開口一番、それってどうよ？と思いながら、ジフンから聞いたジョシュア氏の話をする。
どうやらジョシュア氏はオンニの家にペットカメラを仕掛ける気だったみたい。ってことと、とりあえずはジフン達がソレを阻止してくれた。ってことを話す。
『えぇ、そうなんだ？』
オンニはそう呟いた。
驚きすぎて、何も言えないのかもしれない。
私だったらそうだ。
「ねぇ、オンニ。
私がため息を付いてそう聞くと、
『多分、大丈夫だと思うんだけど…』
そう答えるオンニ。
マトモに見えないけどね？
オンニも多分とか言ってるから、自信ないのかしら？
『べつにペットカメラくらい仕掛けたって良いけど…』
何気ないオンニの言葉に驚いた。
「え、良いの？」
『だって今忙しくて殆ど家にいないし、ジスに見られて困ることは何もないから。』
そう答えるオンニ。
見た目に反してオンニは、豪胆だったりする。
「でもね、オンニ。オンニに何も言わずにカメラ仕掛けるのは盗撮だよ。」
とりあえず、オンニのプライベートは守らなければ、とそう告げる。
『あぁ、それはそうだね。良くないよね。』
うんうん、頷いて言うオンニ。
なんか、ズレてない？
『ジフン達にお礼、言っといて。』
そんな風に軽く言うオンニに"ハイ"と返し、電話を切った。
ジョシュア氏は、ペットカメラの件、オンニが怒らないってわかってたんじゃないかな。
普通、盗撮だ。とか、自分は信用ないのか！と怒りそうなものだけれど…。
オンニが気分を害するようなことをジョシュア氏がするとは思えないし。
だけど、ペットカメラを彼女の家に仕掛けるのはやり過ぎだよね。
見られて困ることは何もないと言い切るオンニは格好良いけどさ。
いくら愛されてようが、彼氏が格好良かろうか、優しかろうが、愛していようが、盗撮は良くない。
ジフンがまともで良かった。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年11月19日 9時
