305.ペットカメラ ページ5
▽JUN
スニョンがシュアヒョンに捕まってから数日後の寮のリビングでシュアヒョンは自身のスマホ片手に
「ねぇ、ウォヌ。」
とウォヌに声をかけた。
「ん、なんですか？」
ソファに座ってスマホを見ていたウォヌは顔を上げてヒョンを見る。
「ペットカメラってさ、どこのメーカーのが良いの？」
シュアヒョンの質問に
「ペットカメラですか？」
とウォヌは首を傾げた。
「うん、リアルタイムでスマホで見られて、音声も聞こえるやつが良いなぁ。あ、録画もできたら、尚良し！」
「シュアヒョン、ペット飼うの？」
ディノがワクワクした顔でヒョンに聞く。
犬かな？猫かな？それとも…。
「え？飼わないよ。」
ディノの質問にヒョンはそう答える。
「「え？」」
ウォヌとディノが驚いた顔でヒョンを見た。
「でも、なんでペットカメラって…？」
恐る恐るスングァンがヒョンに聞いた。
「Aの部屋に置こうかなって思って」
少し恥ずかしそうにヒョンは言う。
そこで、なんで照れるのだろうか。
「「え？は？」」
リビングでヒョンの話を聞いていたメンバーは不思議そうな顔でヒョンを見ている。
「そうしたら、Aをいつだって見守れるでしょう？」
ニコニコと笑って言うシュアヒョン。
僕も含めてみんなは悟った。
"彼を止めなければならない"
「ハニヒョーン！」
「チョルヒョーン！」
「ジフナッ！」
リビングに居ない、ヒョンを止められそうなメンバーを慌てて呼びに行く。
「「「なに？」」」
３人は首を傾げてリビングにやってきた。
「シュ、シュアヒョンを」
「止めて！」
「盗撮は犯罪だよ！」
「え、犯罪だなんてやだなぁ。彼氏として彼女を見守る義務が僕にはあるわけで…」
ニコニコと言うシュアヒョン。
「ちょ、大変、シュアヒョン、Aのうち、盗撮しようとしてるよ。」
スングァンの言葉に
「だから、盗撮じゃないよ」
ニコニコ顔は崩さないヒョン。
「「シュア！」」
ハニヒョンとチョルヒョンは彼の名前を叫んだ。
「ヒョン、Aに嫌われたいの？」
ジフナの冷静な言葉に
「え、」
ヒョンの暴走は止まりそうだ。
「Aの家に勝手にペットカメラなんて置いたら嫌われるよ。」
「…そうなの？」
「「当たり前でしょ！」」
「えぇ、良い考えだと思ったのになぁ。」
しょぼんとするシュアヒョン。
いや、しょぼんとする意味がわからない。
うちのヒョン、なんかやばくない？
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年11月19日 9時
