316.嫉妬の一つや… ページ16
▽Joshua
ムッとしてしまうのは仕方ないんじゃないかなと思うんだ。
だってAは僕の大事な人なんだ。
大事な彼女が、若くてイケメンに囲まれてたら、そりゃ、嫉妬の一つや二つや三つや四つ、当たり前。
「シュア、表情管理。」
ハニにそう言われて、目を閉じて一つため息を付く。
仕方ない、仕方ないんだ。そう自分に言い聞かせる。
"SEVENTEENさん、入りま〜す"
スタッフのその声に、いつもの笑顔を浮かべた。
Aを囲んでいたのは、BTSの弟分のTXT。
何故かいつも彼等とはブッキングするよね。
まぁ、Aから前もって彼等と行動するとは聞いていたけどさぁ。
TXTが先行して、僕達が次に、そして最後にBTSが渡日する予定だった。
僕達が渡日すれば、TXTと一緒にいるA。
それにしても、彼等嬉しそうな顔してるよね？
僕の彼女のAはSpecialに可愛いし、気遣い最高なスタッフなのは知ってるけどさ。
Aは、君達のスタッフじゃないからね？
Aは、ユンギさんのスタッフだからね。
Aは、僕のものだからね？
君たちがどんなにイケメンでも僕が居る限りAのパートナーになれる確率は0％だから。
そこんとこ、勘違いしないでよ。
「セヒョンさん、コレ、ホテルの部屋割りです。」
「あ、ありがとうございます。」
なんで、マネヒョンとだけ会話するの？僕は！？
視線も合わない。
えぇ、なんで？
なんて思っていた。
「不都合あれば、私に言ってくださいね。」
「はい。」
事務連絡を終えたAは、さっさと他のスタッフのところへ行ってしまった。
今回のホテル云々は彼女の仕事なのかな？
今すぐ抱きしめたかったけど、今はできないから、ぐっと拳を握った。
そんな時、ポケットに入っていたスマホが震えた。
"ジス、後でね。smile、smile！"
Aからのカトク。
そっか。そうだよね。
後で、二人きりになってからだよね？
「ふ、ふふ」
思わず笑えば、
「うわ、シュアがヤバい。」
「笑顔がだらしない…」
「ある意味、表情管理できてない。」
メンバーにそう言われた。
笑ってるんだから、良いじゃん、ね？
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年11月19日 9時
