だから、言ったじゃん。Ⅶ (ページ37)

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287.善人じゃないページ37

▽JK(BTS)

仕方ないことだと思う。
俺やヒョン達は、身内であるAヌナを守りたい。
誰だって身内と他人なら身内を優先するよね？
罪悪感はあるようで、ない。
だって俺は善人じゃないから。
人並みに欲だってあるし、物事に優先順位をつける人間だから。
仕事柄イメージがあるから、善人ぶることはあるけれども…。

ヌナを守るためなら、他の人がどうなっても構わないと思えるほどには非情だったりする。

そんな俺はヌナに嫌われちゃうかな？
どうだろう。

ユンギヒョン達は、ソナに警告をしたらしい。
ただその場に居たジミニヒョンは、アレではソナは大人しく引き下がらないだろうって話していて、ソナが一矢報いるつもりなら狙われるのはやっぱりヌナだろう。って。
ソナは未遂でも実行犯を動かした前科があるから、また実行犯と連絡を取るだろうし…。
ヒョン達は、ツメが甘いよ。
抵抗されないように反抗心を抱かないように徹底的に相手を潰さないと。
狙われているのはヌナなんだからさ。
ヌナは何もしていないのに迷惑な話だよね。

だから、仲の良い情報通のヒョンに作戦を立ててもらった。
俺やヒョン達が一人の女性と共に居れば、ヌナに向かっている悪意を退けることができるそう。
幸か不幸かヌナの顔はわれていないみたいだから、俺等と行動している女性をヌナだと勘違いするだろう、とのこと。
ヌナの代わりに危険な目に合うかもしれないから、人選はヒョンにしてもらった。
危険な目に合っても大丈夫な人。
そんな人居るんだ、なんて思った。

俺、一人でも良いけど、協力するってジミニヒョンが言うから95'sのヒョン達に協力してもらうことにした。

「あぁ、そのヒト…」

「知り合いですか？」

「シュアに執着してるって噂。」

ヌナの身代わりの人の写真を見せたら、苦い顔をするヒョン。
彼女の名前は"ソニア"。

「そっか、まぁ、このヒトなら問題ないかも。」

「シュアに会わせるとかなんとか言えばついてくるよ」

二人はこの人となにかあったのかな？
まぁ、別にいっか。
ヌナに害が及ばないようにするのが最優先事項だし。

ある日の収録後、ソニアを夕食に誘った。
ヌナ以外の女と食事なんて楽しくないけど、しかたない。
ソニアはSEVENTEENのジョシュアに繋いでほしいらしく、ヒョン達にしきりにアピールしていた。
彼女の言うジョシュアってヌナの彼氏のあの人だよね？
あの人、ヌナ以外の女に興味なさそうだけど。

何度もソニアと会食したくないな。

…