だから、言ったじゃん。Ⅶ (ページ27)

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277.浅慮ページ27

▽Yoongi

さて、どうするべきか。
ソナ(アレ)と面と向かって、話すか。
言葉が通じればいいんだが…。

Aに危害を加えられてはたまらない。
だけど、曖昧にしてアレに頼られるのも、縋られるのも迷惑だ。

「A、大丈夫かな…」

ふとホソクが呟いた。
昨日、自宅に届いたA宛の荷物の中に空のダンボールがあったらしい。
今、警備が中心となって調べては居るが、何故ダンボールが空なのか？誰から送られてきたものなのかはまだわかっていない。
嫌な予感はヒシヒシと感じている。

「ヌナは大丈夫です。」

なんでもないことのようにジョングクが言った。
自然とジョングクに視線を向けると、

「外に出ないように約束したし、ヌナは一人じゃない(・・・・・・)ので。」

と彼は言う。
"一人じゃない？"
あぁ、ジョシュアが来ているのか…。

「なので、とりあえずヒョン達は早くアレをどうにかしてくださいね？」

ジョングクはそう言って笑う。
痛いところを突かれた。
視線をナムに向ければ、ナムも眉を寄せつつ、頷いた。

「呼び出すのは良くないと思うんです。勘違いしそうだし…」

「なら、やっぱり、音楽番組とかで重なった時に？」

ナムとホソクはそう言って俺を見る。

「それがいいだろうな。」

そう答えて、次に出演が重なった時にでも、"俺達はお前を特別ともなんとも思っても居ないし、関わるつもりはない。"と通告することにする。

「それで諦めてくれればいいけど…」

俺達を見て心配そうに呟くジニヒョン。
確かにそうなんだが…。
言葉で通告したあとは態度で示すしかないと思う。

思っていたより大分面倒くさい。
俺はただ純粋にAと同じ年のソロ新人アイドルを応援しているだけのつもりだった。
そこには特別な感情はなく…。
まぁ、アッチも惚れた腫れたの感情で俺達が親切にしていたなんて思っていない、はず。
思っていたならどれだけ勘違い女なんだって話なんだが。
今更ながら、浅慮だったとは思う。
俺達に粘着するだけならともかく、Aに攻撃されたら目も当てられない。
俺達と違いAはスタッフだから、護衛は付かないし。
大事に守るつもりだった妹が自分のせいで何かあったら、と思うと気が気じゃない。

"一人じゃない"なら、とりあえず今は大丈夫か。

…