276.敵か味方か ページ26
▽Joshua
マネヒョンからお休みをもぎ取って、彼女の家に来た。
いつもは何も聞かないのに今回の件を僕が知っていると結論付けた彼女は、"誰から聞いたのか？"と聞いてくる。
僕が正直に答えるまでは譲らない感じだった。
まぁ、僕がここに居るのは拒否してないから大丈夫かな。
だから、正直に話した。
「Aは僕が守るから。」
正直ついでにそう告げた。
"駄目だ"と言われちゃうかな？と思ったんだけど、
「ありがとう。嬉しい。」
そう彼女は言ってくれた。
いや、嬉しいのは僕の方だよ。
拒絶されなかっただけで男としての矜持が保たれる。
これからAは自宅待機だし、僕はお休みだし、この時間を満喫すべきだよね〜。なんて思って彼女を抱き寄せようとしたら、
"ピンポーン"
滅多にならないAの家の玄関ドア横のインターフォンが鳴った。
え？
「あ、グクかな」
Aがそう呟いてインターフォンで確認してから、玄関に行ってしまうから慌てて追いかけた。
「郵便物はコレ。宅配の荷物はこれね、」
「ありがとう。グク」
「ヌナ、必要なものあったら、持ってくるからカトクしてね。」
玄関では姉弟のような二人のやりとり。
「郵便物も荷物も俺が運ぶからヌナは外に出ないでね。」
「うん、ありがとう」
Aを背後からハグして、彼女の代わりにそう彼に言えば、にっこりとジョングクは笑う。
「ジョシュア氏、やっぱり来てたんですね。」
「うん、その節は助言ありがとね。」
「え？何の話？」
僕達の会話を聞いてAがそう聞いてくる。
「ふ、男同士の話だから、ヌナにはナイショ。」
ジョングクは軽くそう言って笑う。
「え、男同士の話？なら、仕方ないか。」
彼女を自然に丸め込むジョングク。
彼の立ち位置がイマイチわからない。
Aを"ヌナ"と呼ぶほど慕っているのは彼を見ればわかるけれど…。
彼は僕の
「じゃあ、今日もお疲れ様でした。」
用事を済ませ、部屋に上がらずにさっさと帰る彼に好感は持てる。
ミンギュにAの彼氏である僕に情報を流すよう助言したり、今回みたいに彼女に僕がベタベタしていても彼は表情を変えない。
「お疲れ様」
「おつかれ」
そう言って彼を見送った。
Aは荷物を持とうとするから、僕が代わりに持った。
ジョングクは僕の
ソレはこれから見ていればわかるかな。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年7月10日 21時
