267.褒めて！ ページ17
▽
食後、リビングのソファに座って、今回ジョンウに情報を貰ったソナについて話す。
ジスは眉を寄せて、
「…ソナか。」
と呟いた。
「知ってるの？」
「うん、前、ジミナが"ヒョン達は可愛がってるけど、なにが良いのかわからない。馴れ馴れしくて面倒臭い"って話してた。」
嫌な顔をして言う彼。
「…そうなんだ」
オッパ達、私を抜きにしてやらかしてるじゃん。
歳下メンバーに迷惑かけちゃダメじゃない。
「実物見たことあるけど…」
ジスはそう呟いて、
「全然ふつーの人だよ。興味もない。」
そう言いながら、私の手を握った。
ん？なんでかな。
今日ジスは、よく私の手を握るな。
ふぅと一つ息をついた彼は
「ジョンウって人はあんな人目のあるところで、Aの手を握ったでしょ？Aは僕の彼女なのに…。本当は文句の一つも言いたかった。」
と一気に話しだした。
文句の一つって、ジョンウは私に彼氏が居ることは知っていても、ソレがSEVENTEENのジョシュアだって知らないのに…。
仮にジョンウが知っていたとしても、ジスが文句を言うのは不味い。
「ジス、ソレは…」
私の言葉を手を握ることで制したジスは、
「でも、我慢した。」
と言う。
まぁ、そうだよね。
あの時、ジスはジョンウに接触しなかったはず…
接触していたら騒ぎになっただろう。
そんな事を考えていたら目の前のジスがニコリと笑い、自分の頭に私の手を置いた。
「だから、褒めて？」
彼はそう言った。
「え…ほ？ほめて？」
「ねぇ、A〜。」
え、催促された？！
ちょ、上目遣いとか、何この可愛い成人男子。
この可愛さは反則でしょ。
仕方なく、
「あ、え〜と、ジス、偉かったね？」
そう言いながら、彼の頭を撫でた。
「うんっ！」
嬉しそうに笑うジス。
ジスがこんなに可愛いんだから、ジスの子はとても可愛いだろうなぁなんて思ってしまった。
ぎゅっと私を当たり前のように抱き寄せるジス。
「ねぇ、A。今何考えた？」
「ジスの子は可愛いだろうなぁ…って、え？」
ぼーっとしてたから、素直に答えてしまって、はっとする。
ヤバい、このままだとジスが…。
「ふふ、じゃあ、子作りする？僕はAに似た子が欲しいなぁ。」
「え、ちょ、違、待って！」
「待たない。」
「明日、仕事でしょ？」
「うん。大丈夫。」
どこからかわからないけど、ジスの作戦により、私はその晩大変な目にあった。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2023年7月10日 21時
