50.道を違えた僕達は ページ50
▽Joshua
よくわからないヨジャアイドルに、熱愛っぽい嘘をつかれたから、マネヒョンに相談した。
会社に迅速に対応して貰うために、親会社に顔を出した。
その帰り道、親会社社屋に、恋い焦がれた彼女が居た。
何かを思う前に、その腕を掴んでしまった。
「え、」
驚く君に、格好悪くても、なんでも、話せれば良いと思ってしまう僕。
自分勝手でごめん。
でも、この機会を逃したら、もう、絶対チャンスはないと思ったから…。
「話がしたい。」
腕を掴んだまま、小さく彼女に告げる。
「あぁ、ご案内しますね。"お手洗い"はこちらです。」
にこやかに、余所行きの笑顔を浮かべたAは、周りのスタッフに聞こえるようにそう言うと、僕の前を歩き出した。
使われていない会議室に僕を入れると、パチパチと部屋の電気をつけていくA。
電気をつけ終わると、僕を見る。
「どうして、こちらへ?」
Aがそう僕へ聞く。
二人きりなのに、余所行きの、他人に接するような態度の彼女に胸が痛くなる。
「ヨジャアイドルが勝手に僕との熱愛を言いふらしているみたいで、その対応で…」
そう言いながら、僕は我慢する。
本当は、今すぐにでも彼女を抱きしめたい。
「そうなんですね、お疲れ様です。それで、話って?」
首を傾げたA。
「僕はあの時、Aに甘えてて…自分の事ばかりで、Aの気持ちとか、全然考えてなくて、ずっと謝りたかった。ごめん。」
そう言って、僕は彼女に頭を下げた。
「ジョシュアさん、」
そう呟くA。
もう、ジスって呼んでくれないの?
「っ、僕は君に酷いことしたかもしれないけど、でも、Aのことが今もずっと好きなんだ。だから、やり直したい。」
彼女の手をとって、縋る。
格好悪いけど、僕は、僕にはAしか居ないから。
「あの時は、きっと、私も、貴方も疲れていたのでしょう。疲れていたから、正常な判断が出来なかった。今も貴方は忙しくしているし、疲れているから…」
「違うっ、そうじゃなくて、」
「一介のスタッフのことなんて、忘れてください。」
「嫌だ。お願いだから。僕との事を無かったことにしないで。」
彼女の手を自分の額に持ってきてお願いする。
困らせてるのはわかってる。
また、僕は自分のことばかり。
「僕のことが嫌いになったなら、そう言って?」
声が震えてしまった。
嫌いって言われたら僕は立ち直れないかもしれない。
でも僕は君の本心が知りたい。
…
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ちな(プロフ) - うかさん» コメント&応援ありがとうございます。短編でサクッとのつもりだったのですが、収まりきらないかも…と現在、かなり焦りを感じています。更新、頑張ります! (2022年12月25日 14時) (レス) @page47 id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
うか(プロフ) - いつも展開にドキドキしながら更新を楽しみにしてます!これからも頑張ってください♡ (2022年12月25日 10時) (レス) @page46 id: df1bdfa7f4 (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - 陽さん» はじめまして。コメントありがとうございます。毎日お仕事お疲れ様です。このお話が少しでも癒やし?になっていれば、嬉しいです。頑張ります。 (2022年12月22日 21時) (レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
陽(プロフ) - はじめまして。コメント失礼致します。毎日毎日更新を楽しみに待っています!!仕事終わって更新されてないか通知を見て更新されていたらテンションが上がってしまう位大好きなお話です!!これからも頑張ってください❤︎ (2022年12月22日 20時) (レス) @page29 id: a3b8543b1b (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - fuyu0526さん» はじめまして。コメントありがとうございます。楽しんでいただいているようで嬉しいです。更新、頑張ります! (2022年12月21日 21時) (レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちな | 作成日時:2022年12月19日 19時