だから、言ったじゃん

41.いつか ページ41

▽Woozi



シュアヒョンの熱愛報道、どうやら、対応に困ったうちのマネヒョンは、Aに相談した、らしい。

要約すれば、"他人の空似です。本人はロスの実家にいました。"

なんて、事務所は、白々しい発表をした。
そして、何故か、"なんだ、他人の空似かぁ。"なんて、カラットを始めとした世の人は信じた。
言ったもん勝ちなのだろうか。

…ってか、マネヒョン、Aの居場所、知ってんじゃん。

まぁ、箝口令がある時点でマネヒョンは、Aについて何かを知っていたんだろうけど…。

退社してからも煩わせるって俺達、大分やばいよな？

Aが居なくなってからもう、ひと月以上経つ。
原因となったソユンは、早々にクビになり、別の新人が俺達についた。

社長が"お前等面倒くさい"って、つけた新人は男で…。
古くからのスタッフ以外の女性スタッフは居なくなった。
残ってる女性スタッフは、Aと仲の良かったスタッフのみ。
彼女達はAのことで、俺達を責めたり、俺達になにか言ったりはしない。
Aがいる時から、そうだったし。

シュアヒョン以外のメンバーは、俺とミョンホが居ない時に話し合って、Aを諦めたらしい。
まぁ、諦めないって言ったって、だから何？ってなるわけだし、今更だし。
俺やミョンホが散々、諌めたのを無視した奴らの自業自得だけど、ね。

少しだけ、メンバーのギスギスした感じがなくなって来てるから、結局、そんなもん、なんだろうな。
自分の言動に後悔したりしても、たった一人のスタッフにいつまでもこだわっても、仕方ないし。

ただ、Aが辞めたのは、メンバー皆のせいってことだけは、忘れちゃいけないと、俺は思う。

"今までずっと、俺達のために頑張って来てくれてたスタッフの心を折って、辞めさせた"事実は、皆がちゃんと受け止めなきゃいけないこと、だ。

俺も、彼女に甘えすぎていたことを反省している。
俺達が頑張れば、きっと、Aの目に入るはず、Aのおかげで、成長したんだって、いつか、彼女に胸張って言えるように、頑張らなきゃいけないって、思うんだ。







…

42.それでも僕は→←40.過去形

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す