だから、言ったじゃん

32.過去は変わらない ページ32

▽Yoongi




有給消化をしているA。
今まで出来なかったと、美容院へ行って、少し明るい色に髪を染めたり、映画を見に行ったり、楽しんでいるようだ。
これで疲れた彼女の心も癒やされれば…。

メンバーとも仲良くやれそうだから、タリョラバンタンの収録のついでに、Aとショッピングに行くことにした。

Aは、何を着ても似合うから、大量に服を買ってやろうと思ったら、止められた。
女性は着なくとも、沢山衣装を欲しがると思っていたが、そうじゃないらしい。
俺の妹は堅実で賢い。

まだ、添い寝してやってるが、最近は大分、ベッドで寝られるようになってきたA。

夜、一人で寝るのがまだ怖いだろうと、相棒を調達してやった。
うさぎの抱きまくらを持つ妹は、兄の贔屓目だとしても、可愛かった。

昔、妹の誕生日に小さなうさぎのぬいぐるみを買ってやったことがある。
今もソレがベッドサイドにそっと置かれているのを俺は知っている。

対人関係でストレスを大分抱えていたみたいだから、テヒョンアやジミナが友人として、Aに接してくれているのがありがたい。
うちのメンバーは、考えなしに人を傷つけるような言動はしないからな。

Aが面倒を見ていたSEVENTEENは、厳しい状況にあるらしい。

自分達が"棄てた"スタッフなんて忘れてさっさと切り替えればいいのにな。
スタッフは、メンバーと違って、いつでも変えがきくんだから。
いつまでも居なくなったスタッフについて考えるなんて、愚の骨頂でしかない。

彼奴等がどう頑張ったって、Aは彼奴等の元には戻らないし、俺が絶対に戻さない。

後悔してるとか、反省してるとか、そういうことじゃないんだよな。
後悔してる？、反省してる？、だから、なんだ？って話。
過去は変わらない。

俺だって大分、後悔したし、反省した。
あの時、Aの手を掴んでおくべきだったってな。
そうしたら、Aは俺が守れたのにって。
今、やっと掴んだんだ。
この手は絶対に離さない。





…

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