だから、言ったじゃん

04.いつもと同じはずだった ページ4

▽Joshua




何一つ、変わったことはなかったはず、だった。

いつも、宿舎にはマネヒョンが迎えに来る。

先日、自分を含めたメンバーの、"いつもの悪ふざけ"が過ぎたななんて思ったりしたけど、忙しくてちょっとイライラしちゃう時に彼女に当たるのはいつものことだし、皆、思ってもいないことを口にして、Aをからかってるんだ。

自分だって、ソユンヌナに対して、Aがキツイのは、本当は全然1ミクロンも仲良くないけど、僕とヌナの仲の良さに嫉妬してくれているって嬉しくて、ついつい意地悪を言ってしまった。
ジェントルマンキャラって、ストレス溜まるんだよね。

あの時、何も言わなかったジフナとミョンホは、深いため息をついていたけどね。

今日の現場はいつもいるはずのAが居なくて、あんなことがあって、現場に居づらいのかな？なんて思った。
皆、気にしてないのに…。

「ジス〜」

Aの代わりに現場に居たソユンヌナが、そう言って、僕に腕を絡ませてきた。
Aの前以外で、関わりたくもないから、

「え、やめてください。」

と、丁重に彼女の腕を外す。

「そのジス呼びもやめて。ただのスタッフなんですから、距離、大事ですよ？」

そう言えば、ソユンヌナは、頬をふくらませる。
ぷっ、なにそれ？
僕より年上なのに、そんなカワイコぶっても、可愛くないし。

「私とジスの仲じゃない？」

ソユンヌナは、くねくねしながら、そう言う。

「はっ、どんな仲？」

「ただのスタッフとアイドルじゃん。」

ハニとディノが、そう言って、冷めた目を彼女に向けた。

「え、」

呆然とする彼女に、

「さっさと仕事してください。」

とスンチョルが言った。

あれ？彼女、わかってないよね〜？
Aの前、だから、皆ソユンヌナに優しくしていたんだけど。
皆、Aに気にしてほしかったんだ。
僕達が女性スタッフに優しくすると、Aが気にするから…。
僕はなんとか、他のメンバーを抑えて、彼女の彼氏の座を手に入れたけど、皆Aが好きで、油断はできないから、なかなか大変なんだよ？






…

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