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惑う ページ28





「いや、え、私にソレを求められても…」

困惑した顔をするA。
苦笑いするアリン。

「Aなら、出来るよ!ファイティン!」

アリンが言う。

「うわ、無責任〜。まぁ、やりますか。やりますよ。」

Aは、そう言うとため息をついた。


▽The8



元Luv honeyのアリンさんがセカンドシングルを出した。
カムバが被るから、今日は皆でその動画を見ることにした。
公開10分で再生回数がえげつないことになってるんだけど…え、ナニコレ。

ALIN Second Single with ✗✗
セクシーな真紅のドレスに身を包んだアリンがスポットライトの下のスタンドマイクの前に立つ。

アリンが切なげに歌うラブ・ソング。
所々、ハモリが入るが、低すぎず、高すぎず、男性とも女性ともとれる声で、誰が歌っているかもわからない。

アリンが手を伸ばした先にいるのは、黒いスーツを着た人。
彼?は、アリンの手を取り、歌い出す。

少し低いその声と、アリンの出す高音がとても合っていて…。

チラリと見えた彼の顔は…。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

「「「「ぶはっ」」」」

アリンさんの相手をしっかり見た95'sとジフニヒョン達は飲んでいた水を吐き出した。

「ちょ、ジフニヒョン、汚いです。」

ディノのツッコミにヒョン達は、あ〜、だの、う〜だのと声を出す。

「ちゃんと拭いて」

スングァナがヒョン達にタオルを渡す。

「あ、Aさんだったんだ。」

ボノニが呟く。
そう、アリンさんのお相手は、Aさん。
男装の麗人って感じである。

「なんだろ〜、この敗北感」

シュアヒョンが胸に手を当てて呟く。

「Aだしなぁ。あの子、男性的なセクシーさがなんで、出るんだろう。」

ハニヒョンも呟く。

「新しい扉が開けそう」

呟いたジュニヒョンに、同意するメンバー数人、顔を引きつらせるメンバー数人、首を傾げるメンバー数人。

ホント、Aさんは、僕達を惑わせる。





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作者名:ちな | 作成日時:2022年6月6日 7時

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