- I was fooled by him.4 -

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同窓会ページ50

☆

「なんか、大騒ぎ？だな。」

ふと、裕二が言う。

いろんな憶測が飛ぶ"Luv honey"の解散。
特にAの今後は、話題の中心のようだ。
日韓の彼女と懇意にしていたアイドル達は沈黙しているが明らかに憔悴しているようで…。

「罪な女だよな。」

「「「「中身残念なのに。」」」」

富士急ハイランドのド・ドドンパへと友人達と駆けていくAを見つめて言う幼馴染's。

「で、なんでこんなことになったんだ？窓口の理央は？」

裕二は、そう言って、亜梨沙を見る。

「問い合わせ多すぎて、スマホ壊れたって。」

亜梨沙はため息をついて言う。

「あっ！お前それでツイートしろって、命令したのか。」

啓太は嫌そうに言った。

「俺んとこも問い合わせあった。」

隆也がため息を吐く。

「あたしんとこも。びっくりしたよ〜。」

楓がそう言って、苦笑いした。

「なんか、連絡してきた人達、めちゃくちゃAの心配してたけどさ。まさか、今、"富士急貸し切り同窓会"で目一杯楽しんでるなんて、思わないよね？」

真奈が笑う。

「だって、アイツ、坂井だし。」

「坂井だしねぇ」

「坂井だもんな。」

「当然、坂井だもの。」

はぁと、Aの動向をツイートしたメンバーは、ため息をつく。
Aと幼馴染の彼等は当然、坂井家の家訓を知っている。

「今後、アイツ、どうするんだって？誰か聞いた？」

裕二が聞くも、皆が首を振る。

「Aのやりたいようにやるでしょ？」

「アイツへの協力は惜しまないけどね。」

「だよね〜。Aといると楽しいもんね。」

「理央も相当だけどなぁ。」

「あの子達、坂井家だから。」

亜梨沙、啓太、楓、隆也、真奈が次々に話、みんな顔を見合わせ笑う。
どういう仕事をするにしても、自分達は彼女を応援するのみだ。

「みんなー、高飛車、乗ろー！」

ニコニコ笑顔のAにスマホを向ける亜梨沙。

「ソレ、すぐにツイートするなよ？」

啓太が言うと、亜梨沙は、

「当たり前。何日か寝かすわ。」

と言いながら、Aの写真を取る。

「ねぇ、私達さ、もういい大人だよ？」

楓がはしゃぐAと真奈に聞こえないように呟いた。

「まぁ、同窓会なんだから、いいんじゃね？」

隆也が苦笑い。

今までアイドルをしていたから、Aは参加できずにいた中学の同窓会。

コレが終われば、またみんなそれぞれが自分の生活があるから。

今だけは、Aみたいに楽しもう。

…