- I was fooled by him.4 -

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雨1 （セブチ）ページ23

☆

今日は個人撮影。
朝から土砂降りの雨だった。
自家用車(と、言ってもRIOがオーナーだけど)で撮影場につき、私は日本人なので、傘をさす。
ヨーロッパの人は傘をさす文化が無いとかなんとか。
雨に濡れるのは嫌だなぁて思いながら歩いていると、撮影場の屋外駐車場で、雨にずぶ濡れになっている人がいた。

風邪ひかないのかな？何かの撮影かな？とか、思ったり…。

よく見ると、その人はSEVENTEENのジョシュア君だった。

頭を下げ、ずぶ濡れなのに立ち続ける彼はまるで映画の撮影のようだけど、辺りにカメラはなかった。

…罰ゲームか、何かかな？

そのまま無視しても良かったんだけど、ジフナの兄だしな。

仕方ないので、後ろから私の傘に入れてあげる。

「今、僕は雨に濡れたい気分なんだっ」

そう言いながら、振り返り、ビチョビチョの前髪をかきあげ、イケメンスマイルを浮かべるジョシュアくんは、私を見て、その動きを止めた。

「…そう、邪魔したね。」

私が真顔でそう言うと、彼は瞬時に絶望的な顔をした。

「なんか…ごめんなさい。」

そう言って、謝って、でも風邪ひいちゃうから、バックから使ってないLuv honeyのタオルを出し、彼の頭に被せ、私は撮影場に入るために歩きだした。

なんか後ろで叫び声が聞こえたけど、何だったんだろう？

▽ジョシュアside

(注意架空の収録です。)
GOING SEVENTEENの収録。

駐車場で雨に濡れていて、『傘をさし出されて、一言』ってことだったので、いつものように、

「今、僕は雨に濡れたい気分なんだっ」

そう言いながら、振り返り、ビチョビチョの前髪をかきあげ、スマイルを浮かべた僕は信じられないものを見た。

え、傘をさすのは、スタッフだったはずなのに。

え、何故、彼女が？

思いっきり、私服で、黒縁メガネをかけたLuv honeyのAが僕に傘を差し出していた。

止まる思考。

僕は今、何を言った？

「…そう、邪魔したね。」

Aは真顔でそう言う。

あぁ、やばいやばいやばいやばい。

これじゃ、僕は"とても変なやつ"じゃないかっ。

「なんか…ごめんなさい。」

そう言って、Aは、僕の頭にタオルを被せて、歩いていってしまった。

「Oh〜！…What the hell！」

僕は力一杯、叫んでしまった。

…