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◎DINO
「あっ!」
いきなり、大きな声を出すシュアヒョン。
今は、スタジオじゃないからいいけど、何人か、ビクッてしたよ?
誰かを脅かすつもりじゃないのは、わかるよ、"あ"だしね。
今日のヒョンは珍しい。
いつも時間に余裕を持って行動するシュアヒョンが、集合時間ギリギリだったし…。
「シュア。いきなり大きな声ださないでよ。」
ハニヒョンが、そうシュアヒョンに言っていて、
「あぁ、ごめん、ごめん。」
シュアヒョンは、心のこもっていない軽い謝罪をする。
「ヒョン、何を思い出したの〜?」
ジュ二ヒョンがそうヒョンに聞けば、ヒョンはニヤニヤしだす。
あの顔をしているヒョンの話は、聞きたくないな。
「実はさぁ〜、Aに聞かなきゃいけないことがあって…」
とは言え、Aさんの名前が、出たから、メンバー皆、ヒョンの話を聞こうとしていた。
「ほら、お前ら、スタジオ行け」
シュアヒョンが話す前にマネヒョンにそう言われて、撮影が始まってしまったから、結局、聞けなかった。
ヒョンは仕事はちゃんとするからね。
それから、その話の続きは、誰も聞けなかった。
▽
「シュアヒョンがAさんに聞きたいことってなんだろう。」
撮影が終わって、寮へ向かう移動車の中で、ふと呟いた。
「絶対、くだらないことだよ〜」
ジュニヒョンが笑いながら呟いた。
「あぁ、多分な」
チョルヒョンも苦笑いして、ジュニヒョンに同意した。
「今日のシュアはいつもに増して、変だったから、何かあったのかもねぇ〜」
軽く言うハニヒョン。
「でも、ニヤニヤしててちょっと怖かった。」
自分の体を抱きしめて言うホシヒョン。
確かに、あの人、カメラ前以外ではずっと、ニヤニヤしてたな。
「何にせよ、アンが上手くやってくれるさ。」
呟くジフニヒョンにみんなが頷いた。
頼りきりはよくないけど、彼女なら、きっと誰よりもシュアヒョンを上手く操縦できるよね?
…
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作者名:ちな | 作成日時:2022年9月7日 17時