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なぜ、ファサは私とコラボしたいのか？と聞いたら、彼女は、めちゃくちゃ食い気味に新アルバムの感想を語りだした。
こんなにたくさんこの単語言う人、初めてだよ。
あまりの単語のチョイスに面食らい、そして、止まらない彼女を止めなきゃと、とりあえず、手を上げて、
「…
と言えば、きょとんとした顔をする彼女。
「この子、なかなかにいいキャラしてるわね。」
「めちゃくちゃ面白いね。」
「
「"女神"だよ。」
「誰が？」
「誰だろうね？」
リサとそんな話をしていれば、ファサは私達の会話が分からなかったのか、首を傾げている。
「あ〜、ファサ？」
と声をかければ、キラキラした目でこちらを見て、
「はい。」
と答える彼女。
良いかもしれない。
「宜しく。」
そう言って手を出せば、
慌てたような彼女は、私の手を素早く握った。
「ファサ、私は正体を隠しているので、お約束は守って欲しい。違約金とか、ペナルティを貴方に課したくない。」
そう言えば、彼女は、当然だという顔をして、頷いた。
それを確認してから、仮面を外し、
「Unnamedこと、ルーカスの妹のAです。改めて宜しくね。ファサ。」
と言えば、彼女の目が見開かれる。
「い、妹…女神だ、女神が目の前に…」
とのファサの呟き。
彼女の目はジスと同じで、私とは違うものが見えるのかもしれないと思った。
チラリとリサを見れば、彼女はため息をついている。
「Hwasa in Wonderland…」
小さく呟けば、リサは聞こえたのか、吹き出した。
▽
当たり前のように私に膝枕をさせるジス。
彼のサラサラの髪を触りながら、
「ねぇ、ジス」
と声をかければ、持っていたスマホから視線を私に向けるジス。
「ん？なぁに？」
「ジスの国に居る子とコラボすることになったの。」
「僕の国？何の話？」
「ふふ。面白いんだ、その子。」
ファサを思い出して、笑いながら、そう言えば、
「A、浮気？」
眉を寄せて、私を見上げるジス。
「違うよ。女の子だもん。」
「女の子でも、気に食わないな。」
「なんで？」
「だって…」
「私が愛してるのは、ジスだけだよ。」
「だから、そう云うのはズルいんだって。」
そう言いながら、彼は私にキスをする。
いきなりキスするのは、ズルくないのかな？
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2022年9月7日 17時
