不思議の国のジョシュア君9th

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◎SEUNGKWAN



シュアヒョンが、いつも以上におかしい。
たれまくる目尻に、上がる口角。
所謂、スマイル。
幸せそうなその顔に、メンバー皆、三度見はしてしまう。

アレは、地雷だ。
今日は、彼に、話しかけてはいけない。

いつも、何気なく地雷を踏んでいくホシヒョンでさえ口を噤んでいる。

「今後の日程だが…」

マネヒョンが、スケジュールを話す。
"サイン会"と口にしたマネヒョンに、シュアヒョンの笑みが深くなった。

え、ソコは嫌がるとこじゃなかったの？

数日前は、Aちゃんに"サイン会"のこと、言うか、どうしようか、迷っていたよね？

コレは、何かあったな。
どちらかというと、シュアヒョンにとって、良い方の意味で。

「なんだ、ジョシュア、嬉しそうだな。」

マネヒョンは、何気なく、そう言った。

"あ、地雷踏んだ。"
メンバー皆がそう思った。

「カラットに会えるのは嬉しいよね。」

優しいどちらかといえば、慈愛の笑みを浮かべて言うシュアヒョンに、マネヒョンは、笑う。

「うん、うん。そうだよな。」

とマネヒョン。

あれ？地雷はサイン会じゃなかったの？

「あ、」

スマホを見ていたミンギュヒョンが声をあげる。
自然と皆の視線はミンギュヒョンへ行く。

「どーした？」

ソクミ二ヒョンがそう言って、彼のスマホを覗き込めば、

「あぁ、うん。」

と、眉を寄せた。
みんなで、スマホを見れば、BTSのジョングク氏の熱愛報道。
最近、彼、多いよね。
本当に付き合ってるのか、どうかは知らないけど。
一時期、Aちゃんにちょっかい？をかけそうになってたみたいだけど、アレはどうなったんだろうか。
チラリとシュアヒョンを見れば、ヒョンは全く知らん顔をしていた。
関係ないのか、そうか。
まぁ、"彼女"が関わらない限り、ヒョンはそうだよね。

それにしても、最近多い。
世界的なアイドルに位置づけされてるBTSで、熱愛報道が出るなんて…。
僕らも含めて、売名行為の熱愛報道は気をつけてるはずなのに…。
なんか、ヤバそうだよね。







…

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