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とあるカフェでリサとお茶していた。
私達がカフェに入ってから暫くして、沢山の女の子達がカフェに入ってきた。
自然とその子達に視線が行く。
「カラットだよ。」
小さな声でリサが、呟く。
カラット?ってなんだっけ?
視線をリサに向ければ、
「SEVENTEENの、ファン」
と、リサはまた小さく呟く。
あぁ、ファンね?ファン。
「はぁ、今日もオッパ達、格好良かった。」
「うん、うん、最高だったね!」
リサの後ろの席に座ったのは、4人組の女の子達。
会話的にカラットみたいだ。
「ハニオッパビジュチェゴヤ!」
「ビジュならジュニオッパでしょ?」
「シュアオッパも良かったよ」
「ウォヌオッパもね〜」
なんか呪文みたい。
リサも苦笑いしている。
「今回のビジュは、シュアオッパが一番でしょう」
「確かにめちゃくちゃ綺麗だった。」
「オッパ、いつもはあんなにタオル使わないのにね。」
「タオルで汗拭いた後、嬉しそうに笑ってたよね?」
女の子達は話に夢中で、声も大きいから、自然と聞こえてきてしまう。
タオル話を聞いたリサは、
「っ」
と思わず、吹き出しそうになり、咳き込む。
「シュアオッパは、落ち着いた紳士だもんね。」
「最近、笑顔が輝いてるよね。」
「シュアオッパ、どんな女性が好きなんだろ?」
「シュアオッパ、好みとか言わないよね?」
カラット達の話にリサは耐えきれないみたい。
混んできたし、私とリサはカフェを出た。
「どんな人が好みなんだろうね?」
リサがふざけて聞いてくる。
「さぁね?本人に聞いたら?」
「あら、名指しでそのまま、言われるじゃない。」
そう言うリサはニヤニヤが止まらない。
「もう、リサっ。」
咎めるように彼女の名を呼べば、彼女は苦笑いした。
呼んでいた車に乗り込む。
ジスが私の香水を自分のタオルに使ってることは、何故かウチのスタッフみんな知ってた。
「それにしても、"タオルで汗拭いた後、嬉しそうに笑う"って、やらかしてるわね。」
"いいネタ仕入れたわぁ"なんて、呟くリサ。
絶対アンチームで共有するつもりだ。
「今日、帰ってくるのよね?」
「うん」
「ふふ、カラット達の話、面白かったわ。」
「呪文みたいだった。」
ふと呟けば、リサは声に出して笑った。
語学は色々勉強したけど、カラット達のあの会話は、難しい。
"ハニオッパビジュチェゴヤ"って、なんの呪文?
ハニオッてなんだろ。
チェゴヤ…최고야かな?最高?
言葉って難しいなぁ。
…
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作者名:ちな | 作成日時:2022年9月7日 17時