衝撃 NJ ページ15
NJ
あるパーティで。
「鼻は低くならなかったんだ。」
ポツリと聞こえたその声に振り向くと、
そこには人間離れした人形のように美しい女の子が立っていた。
「君は…」
答える前に彼女は、くすりと笑うと、
「スリッパは履く前にちゃんとチェックしたほうがいいよ。」
と言って、周りの人に紛れて居なくなってしまった。
Aと同じくらいの歳の子。
あの子はだれだ?
スリッパ?
なぜあのことを知っている?
Aが話したのか?
そもそも、あの、幼き日の仕返しは、Aだったのか?
てっきり、Aかシオニかと思っていたけど。
そう言えば、シオニっていつから、Aといたんだっけ?
あの時、俺達と、テヒョナとAと、もう一人、誰かいたが…
誰だった?
ー
パーティから数日後。
「なぁ、A」
たまたまAに会ったから、聞いてみることにした。
「何?オッパ」
「昔さ、ス、スリッパに接着剤…」
「あ、あれ?あんなに盛大に転ぶなんて思わなかったよ。リアが子供は体柔らかいから、大丈夫って言ってたし。」
ふふって笑いながら言うA。
「え、りあ?」
「うん、リア。」
「え、だれ?」
Aから出てきたのはシオニではなく、"りあ"という名前。
女の子か?
「ムン・リア。ムン家の跡取り娘。紹介したじゃない。」
Aは、何事でもないように言う。
「は?あの、ムン・リア?」
「あのって、どの?よくわからないけど。私は一人しか知らないな。」
首を傾げるA。
クォンやリュウに並ぶ名家のムン家の跡取り娘に実は会ってたとか。
あのパーティで会ったあの人形のような女の子がムン・リアだったとか。
なかなかの衝撃だった。
というか、A、お前の人脈どうなってんの?と思った。
自分が行くパーティ会場で、たまたま"リア"を見つけて、話しかけて。
皆には言わずにこっそり親交を深めた。
彼女の家に問題が有っても、
彼女があの家で傀儡のように振る舞っているとしても、
彼女に惹かれていくのは、自分にはどうしようもなくて。
心を決めたのは、ジミナの頑張りを見たからかもしれないし、リアを誰にも取られたくないと思ったからかもしれない。
だから、リアが自分を望んでくれるのなら…。
…
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作者名:ちな | 作成日時:2021年10月8日 18時